雨漏りのリフォーム費用の変動要素は？ 工事の種類や業者選びのコツも解説
雨漏りを見つけたらどこに依頼したら良いのか、どのような工事が必要なのかわからず、不安に感じる人もいるのではないでしょうか。
雨漏り工事はコーキングの補修や部材の交換など、さまざまな種類があります。
雨漏り箇所に応じて適切に対処する必要があり、信頼できる業者への依頼が大切です。
本記事では雨漏り工事の種類と、屋根や天井など場所別に工事内容を解説します。
業者選びで知っておきたいポイントも紹介しているため、参考にしてください。
雨漏りのリフォーム工事にかかる費用の変動要素として、以下の3つが挙げられます。
・リフォーム工事をおこなう面積
・リフォーム工事の内容
・現場の環境
変動要素を抑えておくことで、費用の節約につながります。
それぞれ詳しく解説するので、ぜひご覧ください。
リフォーム工事をおこなう面積が広ければ広いほど、その分費用が高くなります。
たとえば部分的な補修工事で大丈夫な場合だと、比較的安価で修理が可能です。
しかし屋根や外壁全体の葺き替えや補修などが必要になるような規模だと、修理費用が高額になってしまいます。
修理費用を節約するなら、雨漏りを発見次第なるべく早めに修理をおこない、雨漏りが屋根全体に広がらないようにしましょう。
リフォーム工事の内容も修理費用が変動する要因のひとつです。
屋根や外壁のコーキングでの補修工事で済む場合は、大きな負担になりません。
屋根材の交換が必要な場合や屋根全体の葺き替えが必要な場合など、作業が増えるほど費用がかかってしまいます。
修理費用を節約するなら作業内容が少ないうちに修理を依頼しましょう。
現場の環境によって修理費用が変動する場合もあります。
足場の設置が必要、自動車の乗り入れが困難で荷運びが大変、建物が3階以上などの特殊な環境だと費用が高額になりがちです。
このような必要な作業工程や資材が増えてしまう現場の環境では、その分費用がかさんでしまいかねません。
現場の環境によっては、費用が高くなることを認識しましょう。
雨漏り工事はどのようにおこなうのか、主な種類を紹介します。
・コーキング補修
・屋根材の交換
・棟板金の塗装、交換
・雨樋の修理
・外壁の補修
さまざまな工事方法があるため参考にしてください。
コーキングは隙間を埋めるために窓周りや屋根、外壁などの箇所で使用される充填材です。
損傷すると雨水が浸入し、雨漏りにつながります。
補修工事ではコーキング剤を充填してひび割れを平らにします。
コーキングは劣化しやすく寿命が短いため定期的な点検が大切です。
台風や強風などの自然災害や、飛来物により屋根材が破損した場合には交換が必要です。
屋根には下地に防水シートを設置していますが、屋根材が欠けたり割れたりすると雨水の浸入を許してしまいます。
スレート屋根の場合は部分的に切り取って新しい屋根材とつなげます。
瓦は取り外しできるため傷んだ部分の交換が必要です。
破損しなかった場合でも、屋根材の固定がゆるんでいる可能性があります。
破片が飛ぶと二次被害になる恐れがあり危険です。
自然災害のあとは一度業者へ点検してもらうと安心です。
棟板金は屋根に取り付けられている金属部材です。
屋根の面と面が重なった頂点部分にかぶせて雨水の浸入を防ぎます。
棟板金の側面に打ち付けられた釘が浮くと穴が現れ、雨水が染み込んでしまいます。
釘は気温の上昇と下降により膨張と収縮を繰り返し、劣化が避けられません。
棟板金の寿命を延ばすには定期的な塗装が必要です。
屋根塗装のタイミングで同時におこなえるため、一度業者と話し合うことがおすすめです。
劣化が大きい場合は交換を検討してください。
塗装するのか、または交換するのか最適なほうを選ぶ必要があります。
雨樋は屋根に降った雨を排出する役割があります。
ゴミが詰まる、ひび割れやゆがみがあると雨水をうまく排出できません。
あふれた雨水が外壁やコーキングなど思わぬ場所に当たると、傷みが進行して雨漏りが発生する恐れがあります。
雨樋の修理では詰まりを解消する、コーキングの劣化なら充填をおこないます。
劣化が大きい場合は交換が必要です。
窯業系サイディングの目地にあるシーリング材が劣化すると、ひび割れや剥がれが生じて隙間ができます。
徐々に雨水が入り込むと雨漏りにつながるため、シーリングの充填が必要です。
シーリング以外に、外壁そのものがひび割れたり欠けたりしている場合には張り替えをおこないます。
外壁材が古く雨漏り箇所が複数あるなら、新しい外壁材を上から張るカバー工法を検討してください。
外壁は常にダメージを受けているため劣化は避けられません。
雨漏り予防のためには定期的な外壁塗装が大切です。
【場所別】雨漏りのリフォーム工事の方法と期間の目安
雨漏り工事の方法と工期の目安を場所別に紹介します。
・屋根からの雨漏り
・天井からの雨漏り
・外壁からの雨漏り
・窓枠、サッシからの雨漏り
雨漏り箇所により工事内容と工期が異なるため、詳しく解説します。
屋根からの雨漏りは、どこが損傷しているかによって修理方法が異なります。
屋根には表面の屋根材だけでなく、天窓や屋根についた雨樋などさまざまな部材があります。
スレートや瓦などの屋根材が損傷している場合は、部分的な差し替えやズレの補正作業が必要です。
棟板金の浮きや釘のゆるみは屋根修理業者が修理をおこないます。
劣化が大きいときは板金そのものを交換します。
天窓からの雨漏りはパッキンの交換や、損傷箇所に応じて雨樋の交換が必要です。
部分修理なら約1〜3日、全面改修なら約1〜2週間を目安におこないます。
ただし修理面積や素材、劣化の度合いなどにより工期は異なります。
天井からの雨漏りは上の配管、外壁や屋根に問題がある可能性があります。
天井の張り替えや下地の石膏ボードの交換が必要です。
下地まで雨漏りが進行している場合はその分費用がかかります。
屋根や外壁修理は別途費用が必要のため、まずは雨漏りの原因を調べることが先決です。
工事期間の目安は3日〜1週間ほどです。
外壁からの雨漏り修理は劣化症状により異なります。
軽いひび割れやコーキングの劣化程度なら、充填作業だけで済むことがほとんどです。
しかし外壁材全体が劣化している場合は、張り替えや重ね張りを検討してください。
重ね張りは既存の外壁材の上から新しい外壁材を重ねるため、解体費用や撤去費用が不要です。
外壁材の張り替えより安く済みます。
工事期間は3日〜4週間ほどです。
塗装や張り替えとなれば工期は長くなります。
窓枠、サッシからの雨漏りは外壁との間にできた隙間や、サッシの劣化によるものがほとんどです。
多くの場合、コーキング補修で改善できます。
なかには天窓の周辺にゴミがたまったことが原因の場合があり、清掃が必要になるケースもあります。
窓付近の屋根瓦に対して撤去作業をおこなうとなれば、その分費用がかかるため注意が必要です。
工事期間は約1〜3日と比較的時間はかかりません。
雨漏りのリフォーム工事の費用を抑える方法としては、以下の3つが挙げられます。
・定期的なメンテナンスをおこなう
・火災保険を使う
・自治体の助成金、補助金を活用する
これらの方法を活用することで、費用の負担を軽減できます。
それぞれ詳しく解説するので、ぜひご覧ください。
雨漏りの費用を抑えるなら、業者による定期的なメンテナンスをおこなうことをおすすめします。
素人が雨漏りに気づくのは、室内に雨水が浸入したケースがほとんどです。
室内に雨水が浸入している状態は、すでに雨漏りがかなり悪化してしまっています。
悪化する前に雨漏りを発見しようと思うと、屋根の上に登る必要があり、さらに専門的な知識も求められるので素人には困難です。
そのため雨漏りのリフォーム工事費用を抑えるには、プロの業者に定期的なメンテナンスを依頼することをおすすめします。
雨漏りの予防や早期発見につながり、長い目で見ると費用を抑えられます。
雨漏りが発生した場合は火災保険の補償対象になるか、保険会社に問い合わせるのがおすすめです。
雨漏りのリフォーム工事が、火災保険の補償対象になれば、保険金を修理費用に充てられます。
台風などの風害や雹害などの自然災害が原因で雨漏りが発生した場合は、火災保険の補償対象となる可能性があります。
しかし雨漏りの発生原因が経年劣化だった場合は、火災保険の補償対象とはなりません。
保険会社が調査し、雨漏りの原因を経年劣化と判断した場合は、自己負担での修理となります。
被害から3年が経過すると、火災保険の請求ができなくなるので注意が必要です。
自然災害が原因で雨漏りが発生したと思ったら火災保険を適用できないか、できるだけ早めに契約している保険会社に問い合わせましょう。
雨漏りのリフォーム工事には、国や都道府県などの自治体から、助成金や補助金が出る場合があります。
助成金や補助金の対象になると、自治体がリフォーム工事でかかった費用の一部を支給してくれます。
支給された助成金や補助金は返済する必要がありません。
支給されれば費用負担が大きく軽減されるので、可能であれば活用するのがおすすめです。
ただし、すべての自治体に助成金・補助金の制度が設けられているわけではありません。
お住まいの自治体に助成金や補助金の制度があるかどうか、事前に確認が必要です。
助成金や補助金は、工事前に申請しないといけないところがほとんどです。
助成金・補助金の要件を満たしていても、工事中や工事後に申請すると支給が認められません。
助成金や補助金を活用したい場合は、必ず工事前に申請しましょう。
優良業者へ雨漏り工事を依頼するためのポイントを解説します。
・豊富な施工実績がある
・保証が充実している
・難関資格を取得した職人が在籍している
・築10年以内なら工務店かハウスメーカーに相談する
悪徳業者にだまされないように、業者選びは慎重におこなう必要があります。
実績豊富な業者は、さまざまな施工をしてきた証拠です。
実際におこなった施工内容や、料金をホームページに記載しているとより安心です。
とくに、実際の写真はねつ造しにくいことから情報の信頼性が上がります。
屋根やさんでは年間施工実績3,000棟以上を誇っています。
納得した仕上がりにするためにも、実績数を確認しておいてください。
保証内容が充実していると、万が一トラブルが起きても安心できます。
あわせて、保証内容や期間も確認しておくことが大切です。
内容によっては保証の対象外となり、トラブルに対応してもらえない場合があります。
保証に関しては書面にして保管すると、あとで見直しやすくなるためおすすめです。
屋根やさんでは雨漏りの保証期間が10年あり、工事後に保証書を発行しています。
施工が原因で雨漏りが見つかった場合、10年以内なら無償で補修と修復工事が可能です。
充実した保証内容を提供しているところが、屋根やさんのメリットです。
一級建築施工管理技士、宅地建物取引士など難関資格を取得しているかどうかも、業者を選ぶ判断材料のひとつです。
資格が実力を保証してくれるわけではありませんが、あったほうが安心感はあります。
屋根やさんでは、主に下記の資格を所有している職人が在籍しています。
・一級建築施工管理技士
・一級建築板金技能士
・二級建築士
・宅地建物取引士 など
豊富な知識と現場経験で培われた技術力があるため、安心してご相談ください。
新築から10年以内の雨漏りであれば、家を建てた工務店やハウスメーカーに相談しましょう。
法律により、建築会社は瑕疵（欠陥、不良など）に対する10年間の住宅瑕疵担保責任を負っています。
そのため築10年以内の雨漏りであれば、無償で修理対応してもらえるケースがほとんどです。
また新築住宅には「住宅瑕疵担保責任保険」という、国土交通大臣指定の保険法人が提供する新築住宅の保険があります。
住宅瑕疵担保責任保険は引き渡し後10年以内に欠陥や不良があった場合、補修をおこなった事業者に対して保険金が支払われる制度です。
新しく家を建てる建築会社は、住宅瑕疵担保責任保険への加入を義務付けられています。
建築会社が倒産しているなど修理がおこなえない場合、保険法人に対して費用（保険金）を請求できます。
そのため新築から10年以内の雨漏りであれば、費用の負担せずに修理できるケースが大半です。
新築から10年以内に雨漏りが発生したら、まずは家を建てた工務店やハウスメーカーに相談しましょう。
雨漏りのリフォーム工事前には、以下の応急処置をおこなうことがおすすめです。
・バケツなどで雨水を受け止める
・雨漏りしている箇所をビニールシートで覆う
・雨漏りしている箇所をむやみに塞がない
リフォーム工事前に応急処置をおこなっておくことで、雨漏りの被害拡大を防止し、費用の節約につながります。
それぞれ詳しく解説するので、ぜひご覧ください。
室内に雨水がしたたり落ちてきている場合は、バケツや風呂桶などの容器を使って雨水を受け止めましょう。
したたり落ちる雨水を放置しておくと、床や家具が傷んでしまうおそれがあるので、必ずバケツなどで雨水を受け止めるようにしましょう。
容器の中に雑巾を入れておくと、雨水がはねないように対策できます。
雨水がはねても床が濡れないよう、容器の周りにタオルや新聞紙などを広げておくのもおすすめです。
雨漏りしている箇所をビニールシートなどで覆うことで、雨水の浸入を一時的に防げます。
雨漏りしている箇所が広範囲で、バケツなどで対応できない場合に有効です。
ビニールシートの雨水が集まる部分に穴をあけて、その下にバケツを用意しておくと、雨水がたまりすぎないのでより安心です。
防水テープなどで、雨漏りしている箇所を塞ぐことも、雨水の浸入を防ぐ方法のひとつです。
しかし雨漏りの原因を解消しないうちに、雨水が漏れてくる箇所を防水テープなどで塞いでしまうことには注意が必要です。
防水テープで塞ぐことで、雨水の行き場がなくなり、別の場所に雨漏りの被害が広がってしまうおそれがあります。
雨漏りしている箇所をむやみに塞がないようにして、他の方法で応急処置をしておくのがおすすめです。
雨漏り修理は専門の業者に依頼するのがおすすめです。
雨漏り修理は原因となっている箇所の特定が困難です。
素人が雨漏りの原因らしきものを見つけても、実は原因が違うというケースが少なくありません。
劣化状況によって、最適な修理方法を選ぶ必要があるので、豊富な知識と経験が求められます。
DIYで修理すると、雨漏りを解消できないだけでなく、雨漏り箇所が増えるなど悪化するケースもあります。
屋根の補修をしようとして、高所から転落してしまう危険もあるため、自分で補修しないようにするのが無難です。
雨漏りを発見したら、なるべく早めに専門の業者に依頼することをおすすめします。
自分で対処するとしても、バケツやタオルなどで室内が濡れないようにするといった応急処置にとどめておきましょう。
雨漏り修理は場所により工事方法が異なります。
劣化症状により費用がかさんだり、修理範囲が広くなったりするため定期的な点検が大切です。
なかでも、外壁塗装や屋根塗装は雨漏りの予防に効果的です。
塗装時期と同時に雨漏り調査を依頼すると、劣化に早く気づけて適切な対処ができます。
雨漏りは住宅自体の劣化につながるため、異変があれば信頼できる業者へ相談してください。
