屋根リフォームの費用相場！安く施工するコツや失敗しないポイントを紹介
屋根リフォームをする際に「相場より少しでも安く済ませたい」「依頼する業者で失敗したくない」といったお悩みを抱えていませんか。
屋根リフォームの費用は行う工事の内容や使用する屋根材によってさまざまです。
この記事では、屋根リフォームにかかる費用を左右する、工事内容や屋根材の違いなどを紹介します。
記事を読み終えると、相場より安くできる方法や業者選びで失敗しないコツを理解できますので、ぜひ最後までお読みください。
屋根のリフォームにかかる費用の変動要素は以下の通りです。
・施工方法
・使用する屋根材
・使用する塗料
・屋根の劣化状況
・屋根の面積や建物の高さ
・屋根の傾き
屋根のリフォームにかかる費用で差が生まれるポイントを解説しますので、ぜひチェックしてみてください。
屋根のリフォームには葺き替えや重ね葺き、屋根塗装、部分補修といった施工方法があります。
既存の屋根を撤去して新しい屋根を張り替える葺き替えは、屋根の撤去費用がかかり、工事も大がかりになるため施工費がかさみます。
ただリフォーム費用は高くなるものの、屋根を一から新しくするため、屋根の耐久性を高められるのがメリットです。
重ね葺き（カバー工法）は既存の屋根に新しい屋根材を取り付けるため、葺き替えよりもリフォーム費用を抑えられます。
ただし屋根の下地まで劣化している場合は、既存の屋根を撤去して葺き替えをする必要があります。
屋根塗装は塗装をするだけなので、葺き替え工事や重ね葺き工事よりも費用を抑えられるのがメリットです。
塗装をすると見た目が良くなり、防水性や耐久性を高める効果があります。
部分補修は屋根が欠けている部分の修理や、コーキング補修や瓦屋根の瓦と屋根のすき間を埋める漆喰の補修などを行います。
部分的な修理のため、一度にかかるリフォーム費用を抑えられるのがメリットです。
ただ後から補修していない部分の修理が必要になるため、トータルの費用は高くなる場合があります。
屋根の葺き替えや重ね葺きをする際、使用する屋根材の種類によってリフォーム費用が異なります。
頑丈で耐久性の高いガルバリウム鋼板や陶器瓦は、他の屋根材と比べて高額です。
コロニアルやアスファルトシングル、スレート屋根はガルバリウム鋼板や陶器瓦よりは価格を抑えられます。
トタン屋根は価格を抑えられるものの、耐久性が低いのがデメリットです。
それぞれのメリット・デメリットも考慮し、使用する屋根材を選んでみてください。
屋根の塗装をする場合、使用する塗料によって金額が異なります。
鉱物などの無機物で作られた無機塗料は天候の影響を受けにくく、耐久性は高いものの、塗料の中では最も高価です。
フッ素樹脂を主成分とするフッ素塗料は耐久性や耐摩耗性に優れていて、無機塗料よりは安価なものの比較的高価な塗料です。
シリコン塗料は防水性や撥水性が高く手頃な価格帯である一方で、耐久性が低くひび割れしやすいので注意しましょう。
それぞれの塗料の特長を把握したうえで、予算も考慮しつつ自分に合ったものを選んでみてください。
既存の屋根の劣化状況によってもリフォーム費用に差が出ます。
屋根の劣化が進んでいる場合、下地の修理や補強が必要になるため費用が高額になります。
一方で屋根の下地が劣化しておらず、部分的な補修で済む場合は、費用を抑えられるでしょう。
屋根をリフォームする際はまず点検を受け、既存の屋根の状態を確認しておくと安心です。
屋根の面積が広いほど費用は高くなります。
また建物が高ければ高いほど、足場の設置など追加の費用がかかります。
まずは屋根のリフォームにいくらかかるか、見積もりを取っておくのがおすすめです。
屋根の傾きが急な場合、施工に時間がかかるため追加費用が発生してしまいます。
自宅の屋根の傾きが急な場合は、補修にいくらかかるのか事前に見積もりを作成してもらいましょう。
屋根リフォームにかかる費用相場の違いとは、工事内容が異なることです。
工事内容の違いは下記の通りです。
・葺き替え工事
・重ね葺き工事(カバー工法)
・屋根塗装工事
・部分補修
上記の工事内容について、特徴やメリット・デメリットなどを紹介していきます。
屋根の塗装工事に関しては使用する塗料など、耐用年数の違いにも触れていきます。
葺き替え工事とは、既存の屋根をすべて新しく交換する工事のことです。
お家の寿命を伸ばす工事として、屋根の下地に敷いた防水シートを含めて交換します。
築年数が長くて経年劣化が気になる住居に適した工法です。
屋根材や下地を一新できるため、メンテナンス周期を長くできます。
断熱性能など機能性に優れた屋根材に変更することも可能です。
しかし、屋根工事の中でも費用が高く工期も長い点がデメリットとして挙げられます。
重ね葺き工事とは、古くなった屋根の上に新しい屋根材を重ねる工事です。
屋根材を重ねる工事なので、別名「カバー工事」とも呼ばれています。
特徴として挙げられるのは、前述した葺き替え工事よりかは費用や工期を抑えられる点です。
屋根材を重ねる工事である分、断熱性や遮音性に優れているのも特徴的です。
しかし、新たに設置する屋根材が重いと耐震性を低下させてしまう恐れがあります。
屋根塗装工事とは、屋根の表面に塗料を塗り防水性や機能性を高める工事のことです。
他の屋根工事と比べると、費用や工期を抑えられるのが特徴です。
軽いひび割れ程度であれば屋根塗装工事で十分で、下地処理の一環として対応できる場合もあります。
しかし、屋根材そのものの劣化が激しい場合はおすすめできません。
屋根塗装工事の費用は使用する塗料の耐用年数によっても異なります。
使用する塗料と耐用年数の違いは下記の通りです。
・シリコン塗料：4〜9年
・フッ素塗料：13〜20年
・無機塗料：15~25年
塗料の耐用年数と屋根材の劣化状態などを見極めて施工しなければならないので、プロに相談しながら方針を決めていくのがおすすめです。
屋根の劣化が部分的な場合は、部分補修で直せる場合もあります。
屋根の頂点に設置されている金属板の棟板金の補修や、瓦の差し替えや交換、漆喰の補修など劣化している箇所だけを補修する方法です。
葺き替えや重ね葺きよりも費用を抑えられ、工事にかかる時間も短縮できるのがメリットです。
ただ補修した部分だけ目立ってしまうので、全体的に直した方が見映えは良くなります。
急ぎで劣化している箇所を直したい場合や、将来的に引っ越しをする予定の方におすすめです。
葺き替え工事で使用する屋根材によってもリフォームにかかる費用は変動します。
代表的な屋根材の特徴を6つ紹介します。
【ガルバリウム鋼板】
・メリット：耐用年数が長くサビに強い
・デメリット：遮音性が低く勾配のない屋根には不向き
【トタン】
・メリット：費用が安くて軽い
・デメリット：耐用年数が短い
【コロニアル】
・メリット：デザインが豊富で耐震性が高く費用が安い
・デメリット：ひび割れを起こしやすく素材自体に防水性がない
【アスファルトシングル】
・メリット：防水性や遮音性が高い
・デメリット：強風で剥がれてしまう恐れがある
【陶器瓦】
・メリット：耐用年数が長く和風住宅に向いている
・デメリット：費用が高く耐震性が低い
【スレート屋根】
・メリット：薄いため軽量で屋根への負担を軽減できる
・デメリット：経年劣化でコーティングが劣化しやすい
どの屋根材を使用するのか、業者としっかり打ち合わせしてからリフォーム費用を確認しましょう。
屋根のリフォーム費用を相場より安くするコツは、下記の通りです。
・リフォームの目的を明確にする
・補助金や火災保険の利用する
・外壁のリフォームと同じタイミングで施工する
・こまめにメンテナンスをしておく
・繁忙期を避ける
上記の流れで屋根リフォームを進めていけばスムーズで、相場より安くできます。
詳しく紹介していきます。
屋根リフォームの目的を決めましょう。
屋根リフォームの目的を明確にしておけば、業者との打ち合わせもスムーズになり、無駄な費用が発生しにくくなります。
必要なかった工事まで実施してしまうリスクを防ぎやすいからです。
目的や要望を決めておき、余計な費用が発生しないよう準備しましょう。
補助金や火災保険は、条件を満たしていれば利用できます。
主な条件の一例としては以下が挙げられます。
・補助金：耐震性の向上や省エネが目的の場合
・火災保険：自然災害が原因で修理が必要になった場合
ただし、利用する補助金や火災保険によって利用できる条件が細かく設定されている場合があります。
屋根修理に補助金や火災保険が適用になるか気になる場合、補助金を出している自治体や保険会社へ事前に問い合わせて確認しましょう。
屋根リフォームだけでなく、外壁リフォームも実施する場合は同じタイミングでの施工がおすすめです。
なぜなら、足場代を1回分節約できるからです。
外壁リフォームでも、屋根リフォームのように足場が必要になってきます。
同じタイミングで施工できるなら、本来は足場代が2回かかるものを1回で済ませられるのでおすすめです。
業者との打ち合わせ回数も減らせるので、時間や労力も押さえられます。
気になる場合は外壁の劣化も一度みてもらいましょう。
屋根のリフォーム費用を抑えたい場合、定期的なメンテナンスを行っておくことをおすすめします。
屋根が劣化した状態を放置していると大がかりな工事が必要になり、リフォーム費用がかさんでしまうからです。
定期的に屋根の点検を受け、こまめにメンテナンスをしておくことで、トータルコストを抑えられます。
施工業者の繁忙期は通常よりも価格設定が高くなるため、急ぎでない場合は閑散期を狙うのがおすすめです。
特に天候が安定しやすい春から秋と、夏季休暇があるお盆の時期や決算期である9月末は工事が集中しやすいです。
一方で12月～2月、6月～8月は閑散期となるため、リフォーム費用を抑えたい場合はこの時期が狙い目です。
屋根のリフォームが必要なタイミングは以下の通りです。
・雨漏りが起きている
・屋根の表面に苔や藻が出ている
・屋根の表面が色あせてきた
・屋根にひびが入っている
・冷房や暖房の効きが悪くなった
屋根のリフォームをするべき症状や判断基準を解説しますので、リフォームをするべきか迷っている方は参考にしてください。
すでに雨漏りが発生している場合は、屋根の劣化が進んでいる可能性が高いため早急に補修を依頼しましょう。
雨漏りを放置してしまうと建物の劣化が進んでしまうため、早めに業者に修理を依頼するのがおすすめです。
屋根の表面に苔や藻が発生している場合、屋根の耐水性が落ちている可能性が高いです。
屋根の耐水性が低下すると建物の内部まで浸水し、構造部分を劣化させる恐れがあります。
建物の構造部分が劣化してしまうと耐久性や耐震性が低下してしまうため、早めに対処しておきましょう。
屋根の表面が色あせている場合、屋根の耐水性が低下している可能性があります。
屋根の耐水性が低下すると屋根の劣化が進んでしまうため、再塗装するのがおすすめです。
さらに再塗装することで見映えが良くなり、建物の美観を保てます。
屋根にひびが入っている場合は、すき間から雨水が入り込みやすくなっています。
屋根の下地部分まで浸水してしまうと劣化が進んでしまうため、できるだけ早く補修をしましょう。
屋根のひび割れを直すことで、見た目も改善できます。
屋根をリフォームすべきか迷ったときは、屋根の耐用年数を調べるのもおすすめです。
屋根の耐用年数を過ぎると屋根の劣化が進んでくるため、家を建ててからどのくらい年数が経ったか、屋根の耐用年数を過ぎていないかチェックしてみてください。
屋根の耐用年数を過ぎている場合は、重ね葺きや葺き替えをして耐久性を高めておきましょう。
以前より冷房や暖房の効きが悪くなったと感じた場合は、屋根の断熱性が低下している可能性があります。
屋根の断熱性が低下している場合は、屋根を上から重ね葺きしたり、断熱性の高い屋根材に葺き替えたりすると改善できます。
また屋根の断熱性を高めることで、光熱費を抑えられるのもポイントです。
屋根リフォームの依頼で失敗しないために見ておきたいポイントは、下記の通りです。
・地元の施工実績が豊富な業者を選ぶ
・点検時の対応をみて選ぶ
・見積書の内容が具体的かチェックする
・アスベストの有無を調べる
・飛び込み営業に注意する
業者へ依頼する際の参考にしてください。
地元で施工実績が豊富な業者を選ぶと、屋根リフォームの失敗を防ぎやすいです。
なぜなら、口コミや評判で施工力が高いかどうか判断できる場合が多いからです。
地元で長年活動している業者の場合、スキルやノウハウが高くて信頼できます。
地域特有の環境に合わせた施工や提案があるので、おすすめです。
何かトラブルがあった場合も、すぐに来てもらえる可能性が高まるので安心です。
点検時の対応をみておくと、屋根リフォームの失敗を予防できます。
業者の人柄はもちろん、点検時に写真を撮ってもらえるかが判断基準になります。
たとえば屋根の状況を点検した際、写真を見せてもらえるか確認しましょう。
業者によっては具体的な状況確認を怠り、面積から見積もりを提示する場合があります。
納得できる屋根リフォームをするためにも、細部まで写真を撮ってもらえるか確認しましょう。
写真をもとにリフォームの必要性や耐用年数など、工事内容の提案がある業者だとより安心できます。
見積書の内容が具体的かチェックしておくと、悪徳業者にひっかかるのを防ぎやすくなります。
工事内容が明確に見積書に記載されていない状態での依頼は危険です。
仮に悪徳業者への依頼になってしまった場合、必要な工程が省かれても気づかずに工事が終わってしまいかねません。
見積書でチェックしておきたいポイントは、下記の通りです。
・具体的な塗装部位や使用塗料名が明記されているか
・具体的な工事内容が明記されているか
具体的な数値が記載されているかが重要です。
「〇〇一式」など具体性がない記載を行っている業者への依頼を控えましょう。
見積書に記載された内容をもとに、状況にあった提案をしてくれる業者を選ぶのがおすすめです。
スレート屋根のリフォームをする際は、人体に害のあるアスベストが含まれていないかチェックしておきましょう。
現在アスベストの使用は禁止されていますが、法律で規制される以前のスレート屋根にはアスベストが含まれているものもあります。
アスベストが使用されている屋根を撤去すると周囲に飛び散ってしまうため、事前に確認してから施工を行いましょう。
「屋根のリフォームが必要」だと言っていきなり訪問してくる業者には注意が必要です。
実際はリフォームの必要がなかったり、法外なリフォーム費用を請求されたりする場合があります。
リフォームが必要だと言われてもその場で契約せず、自分で信頼できる業者を探すのがおすすめです。
本記事では屋根リフォームの相場について、工事内容や屋根材ごとの違い、費用を安くするコツなどを紹介しました。
屋根の状態によってリフォームの工事内容が異なり、適切な屋根材を使用する必要があります。
相場を少しでも安くするには目的を明確にし、状況に応じて補助金や火災保険を利用するのがおすすめです。
しかし価格の安さを重視しすぎると、かえって費用が高くなる恐れがあります。
今回紹介した内容を参考にしつつ、適切な業者選びを行うようにしてください。
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