屋根修理で使える補助金とは？リフォームがお得になる制度を解説
「屋根修理に使える補助金ってあるの？」
「瓦やスレート屋根の葺き替えにも補助金って使えるの？」
屋根の修理や改修には多額の費用がかかります。
このため、できる限り工事がお得になる方法を模索される方は多いことでしょう。
幸いにも屋根修理に関する補助金制度の提供がある自治体が存在し、岡山市もその一つです。
本記事では、補助金の種類や申請方法、岡山市で実施される補助金事業を具体的に解説します。
屋根修理をお得に進めるための補助金制度をしっかりと把握できれば、効率的なコスト削減と住宅の性能向上が可能です。
補助金や助成金が活用できる可能性がある屋根の修理・リフォームは下記のとおりです。
・省エネ工事
・耐震工事
・その他工事
上記に該当する工事を行えば、自治体に補助金や助成金を申請できる可能性があります。
それぞれの工事について、具体的に解説します。
補助金が得られる屋根工事の一つが「省エネ工事」です。
省エネ工事は屋根の断熱性能を高め、冷暖房費の削減や快適な室内環境の確保につながります。
代表的な省エネ工事に断熱材の追加があり、屋根材の下に断熱材を設置することで省エネ性能を高める工事です。
また自治体によっては、塗装工事も補助の対象となります。
この場合は、使用する塗料が一定基準の反射率をクリアした遮熱塗料である場合が補助の対象です。
自治体によって補助金の支給条件や金額などが異なるため、詳細は各自治体の情報を確認する必要があります。
補助の対象となるのは耐震性能が定められた基準に達しておらず、倒壊の危険性がある建物の補修です。
自治体によって補助金の申請条件は異なりますが、条件の一例としては下記のものが挙げられます。
・新耐震基準が開始された昭和56年5月末日より以前に建てられた住宅である
・耐震診断結果の点数が1.0未満の建物を1.0以上となるよう工事する
・税金の未納がない
なお、屋根に適用できる工事には瓦屋根の軽量屋根材への葺き替えなどがあります。
耐震工事や省エネ工事以外にも、自治体独自の補助金制度を活用できる場合があります。
補助の対象は、一般的な自宅のリフォームや他自治体からの移住者支援などさまざまです。
たとえば自治体によっては、居住する地域の空き家をリフォームする際に補助金が得られるケースがあります。
補助金の内容によっては、葺き替えや重ね張り（カバー工法）なども対象となる場合があるでしょう。
また自治体内の業者を利用するなどで自宅の改修を補助してもらえる制度は、比較的利用のハードルが低く魅力的です。
自治体ごとに異なる補助金制度は、地域の活性化や住民の生活改善を目的としている傾向があります。
補助金を得られる具体的な条件や工事内容については、各自治体の公式HPや窓口で情報を収集することが重要です。
岡山市で屋根修理に使える補助金の種類は、下記のとおりです。
・移住者、二拠点居住者向け中古住宅リフォーム補助制度
・木造住宅の耐震改修補助制度
・空家等適正管理支援事業（リフォーム）
・おかやまの木で家づくり支援事業
以下ではそれぞれの制度について解説します。
具体的な補助金額にも触れるので、ぜひ参考にしてみてください。
移住者・二拠点居住者向け中古住宅リフォーム補助制度
移住者・二拠点居住者向け中古住宅リフォーム補助制度は、転勤や進学以外で市内へ移住する人や二拠点居住者を対象にしています。
中古住宅のリフォームにかかる費用に対し、最大20万円の補助金の申請が可能です。
また中古住宅の購入にも上限30万円の補助があるので、購入後に屋根リフォームを行う場合最大50万円の補助が受けられます。
移住者・二拠点移住者の申請期限は、下記のとおりです。
・移住者：不動産の売買・リフォーム工事の契約日の早い方から1ヶ月間
・二拠点移住者：移住者の期限もしくは申請基準日から1ヶ月後の遅いほうの日
補助対象となる住宅の条件や申請に必要な書類などは、岡山市の公式HPなどで確認できます。
この制度は耐震改修としての屋根の軽量化を補助対象としており、住宅の所有者を申請の対象としています。
全体改修の場合は費用の5分の4（上限100万円）、部分改修の場合は費用の半分（上限20万円）が補助金額です。
補助対象となる木造住宅は旧耐震基準で建てられた市内の一戸建てで、主に下記が条件となります。
・階数が2以下である
・耐震診断や補強計画が実施されている
・耐震診断により倒壊の危険性があるとされている
・工事後に耐震基準の評点が1.0（一応倒壊しない）となる
・工事が年度内に終わる
補助金の申請には事前の耐震診断を要するので、スケジュールに余裕をもって手続きを行う必要があります。
適切に管理されていない空き家の改修を支援するのが、空家等適正管理支援事業です。
この補助金は、耐震性を高めるための屋根の軽量化や断熱材の導入などの工事に活用できます。
補助金の対象者は空き家の所有者や所有者の承諾を得た賃借人で、対象となる住宅は下記のとおりです。
・空家法による空き家である
・空き家情報バンクに登録済みである
・昭和56年6月以降に建築されている
・昭和56年5月末日以前に着工され、補助事業が終了するまでに耐震診断結果を出せる
・リフォーム後に居室や水回りなどの居住用設備が設置されている
補助金額は工事費の3分の1までで、上限は50万円です。
なおリフォームした住宅を居住や賃貸、売却などに活用することが申請の条件となります。
おかやまの木で家づくり支援事業では、県産材の積極的な活用を促進することを目的とした取り組みです。
再生可能な県産材が、環境に悪影響を与えない循環型資源として効率的に用いられることを促進しています。
リフォーム対象となる建築物は、下記のとおりです。
・建築主の居住を目的とした既存住宅または集合住宅である
・主要構造部材や造作材に県産森林認証材を1立方メートル以上使う
・建築主と請負契約を交わした住宅である
住宅リフォームの場合、令和6年度の一戸当たりの補助金額は3〜32万円です。
年度によって補助金額が異なる場合があるので、詳細は市の公式HPで確認してみることをおすすめします。
屋根修理に助成金や補助金を利用する場合、居住する自治体によって異なる申請条件をクリアする必要があります。
市や町によって取り扱う補助金はさまざまであるため、具体的な内容は各自治体への確認が重要です。
下記の条件は、多くの自治体で共通している事項です。
・税金を滞りなく納めている
・居住などの活用を目的としている
・暴力団ではない、または暴力団との接点がない
屋根修理の補助金には国民の税金が充てられるので、税金の滞納や未納があると申請できなくなる点に注意が必要です。
補助金を受け取る手順は補助金の種類や自治体によって異なります。
下記にあげる手続きは一般的な補助金申請の流れです。
・居住する自治体の公式HPから申請書をダウンロード
・申請条件をクリアする業者に相談
・業者から見積書などの必要書類を入手
・必要書類を自治体に提出
・業者と工事契約
・契約書の写しを自治体に提出
・工事の実施
・業者から工事完了報告書を受領
・自治体に工事完了届を提出
・補助金の給付
一般的に補助金制度には定員や期限、予算枠が設けられていることが多く、人気の補助金はすぐに終了してしまう場合があります。
補助金を漏れなく受け取りたいのであれば、事前に申請条件を理解し適切なタイミングで手続きを行いましょう。
最後に、屋根修理の補助金についてよく挙がる疑問を紹介します。
・瓦屋根やスレート屋根に補助金が出る制度はありますか？
・屋根を修理しないとどうなりますか？
・国土交通省の屋根補助金はいくらですか?
それぞれの疑問を具体的に解説します。
瓦屋根やスレート屋根に補助金が出る制度はありますか？
瓦屋根やスレート屋根の工事に利用できる補助金制度はあります。
たとえば耐震工事を目的とした補助金事業は、重い瓦屋根を軽量の屋根材に葺き替える工事が補助対象です。
また耐風性を高める改修への補助金制度では、瓦屋根をガイドライン工法と呼ばれる防災に強い工法に変える工事を支援しています。
さらに長期住宅優良化事業は、瓦屋根やスレート屋根の省エネ化を目的とした性能向上が補助対象です。
自治体によっては一般的な自宅のリフォームに助成金が使えるケースもあり、屋根材に問わず一律で助成金が出るところもあります。
屋根のメンテナンスを怠り続けると、スレートのひび割れや瓦のずれなどの問題が起きやすくなります。
屋根材の劣化が深刻化すると、雨水が建物内に浸入して雨漏りにつながりかねません。
雨漏りは建物全体の寿命を短くする以外に、室内の家電や家具にもダメージを与えるリスクがあるものです。
漏水がひどい場合は屋根材だけでなく下地材も修復が必要となり、工事にかかる費用と時間が増大する可能性があります。
家の寿命を長くするためには、定期的な屋根の点検と必要に応じた修理が重要です。
国土交通省による屋根補助金には、複数の種類があります。（2024年4月時点）
たとえば下記世帯を対象とした子育てエコホーム支援事業では、自宅改修に最大45万円の補助がもらえる制度です。
・18歳未満の子を有する
・夫婦のいずれかが39歳以下
また建物の長寿命化や省エネ化を目的とした長期優良化リフォーム推進事業でも、最大160万円の補助金が受けられます。
ただし年度によって補助金制度の種類や内容が変わるケースがあるので、事前に国土交通省のホームページを確認しておくことが重要です。
屋根修理にかかる費用を軽減するために使える補助金制度は複数あります。
自治体が定める条件に合致すれば、屋根の塗装や葺き替えをお得にできるかもしれません。
内容や申請方法の詳細は補助金の種類によって異なります。
また自治体ごとに取り扱う補助金制度もさまざまなため、まずはお住まいの地域の情報を確認しましょう。
ただし補助金の申請期限や予算上限、定員なども把握しておくことが重要です。
自治体の公式HPを活用して、利用できる補助金制度に合わせて適切なタイミングで手続きや工事を進めましょう。
