屋根修理業者の探し方は？種類や選び方、悪徳業者など注意点を解説
「屋根板がひび割れていて危ない」
「でも、どうやって屋根修理業者を探せば良いのだろう」
屋根修理業者を探す必要があるものの、どこに頼んだら良いのか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
本記事では屋根修理業者の探し方や、以下の内容について解説します。
・屋根修理業者の種類
・屋根修理業者の選び方
・強引な訪問営業をしてくる業者は大丈夫か
どうやって業者を探すのか、選び方や注意点などについて解説していますので、ぜひ読んでみてください。
一口に「屋根修理業者」といっても、実務に必要な実績や資格が明確に定められているわけではありません。
屋根に関連する工事に携わっていれば、誰でも屋根修理業者として営業できます。
不用品回収や内装工事をメインに行う多能工職人も、雨樋の交換などに対応していれば屋根修理業者と呼ばれることがあります。
工事の営業のみを行う会社でも、屋根の工事を紹介していれば同様です。
屋根は一般的に人の目が届きにくい箇所のため、手抜き工事や詐欺の被害に合いやすい傾向があります。
自分の家を守るためには、屋根の修理に精通した信頼できる業者を選ぶことが重要です。
屋根の修理に精通する業者は、下記の3種類です。
・建築板金会社
・瓦工事会社
・防水工事会社
以下では、それぞれの業者の特徴を具体的に解説します。
建築板金会社は、ガルバリウム鋼板やトタンなど金属屋根の工事を行う業者です。
屋根リフォームには一般的に金属の屋根が用いられる傾向にあるので、改修・修理に精通していると判断できます。
建築板金会社に分類されていても、得意分野はさまざまです。
業者によっては塗装にも対応していたり、新築に特化していたりすることがあります。
建築板金会社の特徴は、社名の語尾が「板金」や「建板」、「板金工業」である点です。
屋根やさんを運営する植田板金は建築板金会社に該当し、屋根のリフォームを得意とします。
全日本板金工業組合連合会のホームページには全国の建築板金会社が一覧で確認できるので、近隣の業者を探す際におすすめです。
瓦工事会社は、屋根の瓦の葺き替えを専門とする業者です。
近年は耐震性や耐風性の低い瓦素材から、軽量の金属屋根へ葺き替える事例が増加傾向にあります。
自然災害などに備える人が増えたことから瓦工事会社の需要は多く、建築板金会社よりも規模は大きめです。
瓦工事会社の中にも金属屋根を扱う業者が増えており、建築板金会社との境界線が薄れつつあります。
瓦工事会社の社名には「瓦店」や「瓦商店」、「瓦工業」とつくことが多いので、見分けるには社名の語尾を確認しましょう。
全日本瓦工事業連盟のホームページには、全国の瓦工事会社が掲載されています。
防水工事会社は防水層の工事を行う業者で、戸建て住宅やマンションの屋根・バルコニーなどの防水施工を行います。
マンションなどの大規模な工事を担当する場合が多く、戸建て住宅での施工はハウスメーカーの下請けで行うことが多いです。
マンションではメンテナンス性の高いアスファルトシングル材が用いられる傾向にあり、防水層の形成とセットで施工されます。
一連の施工に対応するのは、防水工事会社であることが一般的です。
防水工事業協同組合に所属している防水工事会社は、同組合のホームページに掲載されています。
屋根の修理に対応している業者には、専門の業者や他の施工も対応しているなど、さまざまなタイプがあります。
主に挙げられるのは以下3つの業者です。
・工務店、ハウスメーカー
・リフォーム業者
・塗装業者
それぞれ得意分野が異なります。
業者ごとに持っている特徴を詳しく紹介します。
工務店・ハウスメーカーは建物の新築や増改築、リフォームなどの工事を行う業者です。
施工後もアフターフォローや保証など、さまざまな対応を行っています。
業者によってはCMで見聞きしたことがある、知名度の高いところもあるため安心感があります。
全国規模の工務店・ハウスメーカーなら、お住まいの近くに支店がある可能性も高く相談しやすいのも魅力です。
リフォーム業者は既存のお家をあたらしく修理する・建て替えることに長けています。
修理や塗装など、一社で幅広い種類の工事に対応しているところも多くあります。
ただし業者によって対応できること・できないことは異なりますので、事前に業務内容や施工事例などをホームページでチェックしておきましょう。
塗装業者は、建物の屋根や外壁の塗装などを行う業者です。
業者によっては塗装だけでなく、屋根の修理も対応している場合もあります。
また取り扱っている塗料も業者によって異なります。
塗料にこだわりがある場合は取り扱いがあるか事前に業者へ確認を取りましょう。
屋根修理業者の探し方には、複数の方法があります。
一般的な方法は、下記のとおりです。
・ホームページを調べる
・自宅の建築を依頼した工務店やハウスメーカーに相談する
・身近にある看板を確認する
・投函された広告を確認する
・知人から紹介してもらう
・自治体に相談する
・マッチングサイト
・口コミサイト
・ランキングサイト
以下ではそれぞれの方法を具体的に紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
時間と場所を選ばず手軽に屋根の修理業者を探せる方法が、インターネットの活用です。
インターネットで下調べしてから問合せすると、必要な情報の確認や適切な評価がしやすくなります。
自分の住む地域の名称や希望条件などをキーワードに選び検索すると、ニーズに合う業者を見つけやすいです。
全板連や全瓦連、全防協の組合のホームページを検索すると、屋根修理に精通した業者や個人事業主を確認できます。
近隣に業者が見つかれば、トラブル時にもすぐに駆けつけてもらえる可能性が高いです。
ただしインターネットで調べる際は、ホームページを一つひとつ確認する手間が生じます。
自宅の建築を依頼した工務店やハウスメーカーに相談する
自宅の建築を依頼した工務店やハウスメーカーであれば、既に関係性が構築されており相性不一致の心配がありません。
条件に合致すれば、ハウスメーカーの保証を利用できる可能性もあります。
家の構造への理解があるので、雨漏りなど解決しにくいトラブルにも対応してもらいやすいです。
ただし工務店によっては新築をメインに担当しており、リフォームの実績が少ないケースがあります。
費用面でも比較的高い傾向があるため、他の業者と比較して慎重に選ぶことが重要です。
看板で広告している業者は、近い場所に事務所があるケースがほとんどです。
地域に密着した業者を効率的に見つけられ、長く同じ業者に依頼したいと考える方も安心できます。
看板に掲載される内容は適切に精査されており、悪徳業者に当たるリスクは低いです。
ただし何年も更新のない看板は、掲載内容と実情が異なる場合があります。
比較的新しい看板でも限られた情報だけでは業者の見極めが難しい場合があるので、事前の確認は重要です。
一般的に広告が投函されるエリアは事務所の近くなので、効率的に身近な業者を見つけられます。
広告の内容によってはキャンペーンの対象になる場合もあり、お得な割引や特典を受けられることがあります。
ただし広告は誰でも作成や配布が可能なので、業者の実態をつかみにくい点がデメリットです。
広告にはアピールポイントが目立つように記載されていますが、実際はイメージと異なる可能性もあります。
気になる広告が投函されていれば、ネットで事前に調べてみることをおすすめします。
知人から紹介される業者は、少なくとも知人の信頼を得ていると判断できます。
実際の対応や仕上がりを知人から確認できるので、手抜き工事や粗雑な対応をされるリスクが少ないです。
業者によっては、紹介割引や特典を受けられるケースもあります。
ただし万が一意にそぐわない提案を受けた場合、知人との関係性を考慮すると断りにくいのがネックです。
いろいろな業者を比較して検討したい方にとって、紹介以外の方法を選ぶほうが納得のいく契約ができる可能性があります。
自治体によっては、窓口で屋根修理業者の紹介を受けられる場合があります。
公的サービスとして行われる理由は、住民が悪徳業者から屋根工事の詐欺にあわないようにするためです。
紹介される業者は自治体による審査を通過しているので、一定基準の実績がある業者と判断できます。
自治体内にある地域密着型の業者が多いため、万が一の際に迅速な対応が期待できる点も魅力です。
自治体によっては、紹介と補助金の制度を併用できる場合があります。
ただし相談から施工までの期間が長くかかりがちなので、急いで工事をしたい方は注意が必要です。
屋根修理業者を紹介するマッチングサイトの活用は、手軽にニーズに合う業者を探せる方法です。
多くの場合、契約まで進むと祝い金やボーナスがもらえることがあります。
一見お得に見える条件ですが、ポイントやお金目当ての契約はおすすめしません。
一般的にマッチングサイトで紹介される屋根修理業者は、サイト運営会社に手数料を支払っている場合がほとんどです。
見積もりには紹介手数料分が上乗せされるため、単純に祝い金分がプラスの収入となるわけではありません。
紹介されている業者が信頼できる屋根修理業者かどうかが不明な点にも、注意が必要です。
口コミサイトでは、実際に業者のサービスを利用した人々のリアルな感想が確認できます。
口コミサイトでの評点をチェックすれば、複数の業者を比較検討するのが容易です。
ただし口コミの中には信頼に欠けるレビューが混じっていることがあります。
口コミは匿名性が高いため、業者自身やライバル業者が偽のレビューを投稿して情報操作しているかもしれません。
業者によっては、口コミの投稿を促すなどして意図的に評価を上げている場合もあります。
リアルな口コミであっても、情報が古ければ業者の現在の状況を反映していない可能性が高いです。
口コミは業者の特徴を知るうえで有用ですが、参考程度に留めることをおすすめします。
おすすめの屋根修理業者を集めたランキングサイトには、人気のある業者が一目でわかるメリットがあります。
エリア別におすすめ業者を紹介しているサイトは、簡単に身近な信頼できる業者を確認でき便利です。
ただし、ランキングに紹介されている業者がサイト運営会社に掲載手数料を支払っているケースがあります。
ランキングサイトを参考にする場合、第三者による投票をもとに作成されていない可能性がある点に留意が必要です。
屋根修理に対応できる業者を選ぶ際は決め手や注意点もチェックしておきましょう。
・屋根修理の内容からどの業者を選ぶか決める
・業者に関する情報を集める
・業者の対応に違和感がないか見る
・即決せず慎重に決める
以上のポイントや注意点について解説します。
得意分野は業者によって異なります。
業者にとっての不得意分野で修理を依頼してしまうと、思っていたよりクオリティの低い結果となりかねません。
そのため施主である自分や家族が屋根の状況をしっかりとチェックすることが重要です。
状況からどのような修理が必要なのかがわかれば、対応できる業者も選びやすくなります。
インターネット検索や会社の外観を直接見に行くなどの方法で業者の情報を集めましょう。
特に以下のことを調べておくのがポイントです。
・会社のホームページはあるか
・所在地に会社があるか
・口コミはあるか
・どんな資格を持っているか
・資格所有者は何人いるか
以上の情報があまり見つからない場合は、本当にその業者へ依頼するべきか慎重に考えましょう。
業者に問い合わせてみて担当者の対応に違和感がないかなども、選ぶ際に気をつけたいポイントです。
電話での対応はもちろん、現地調査に立ち会ったときの対応をチェックするのもおすすめです。
こちらから質問してもていねいに対応してくれるか意識してみましょう。
不快な対応をされたなどの違和感があれば、その後も不満の残る対応をされるかもしれません。
屋根修理業者を決める際は慎重に検討しましょう。
業者によっては強引な営業をしてくることもあります。
誠実に活動を行っている業者であれば、強引な営業をすることはまずありません。
その場で契約を決めず、慎重に考えることが大切です。
強引な営業を行ってくる業者とはどのようなものか解説します。
屋根修理業者が訪問してくる場合もあります。
誠実な業者や大手業者が飛び込み営業をするケースがあるので、訪問してくる業者がすべて悪徳業者だとは言い切れません。
ただし、以下の特徴に当てはまる業者は要注意です。
・断っても出ていくように言っても居座り、退去しない
・「すぐ修理しないと危ないですよ」など、不安を煽る
・「今ここで契約すれば大幅値引きします」など、その場での契約を迫ってくる
「家族が帰ってきてから相談したい」など、その場で契約しないことが重要です。
業者がどうしても退去しない場合は、警察への通報も視野に入れましょう。
良質な屋根修理業者の特徴は、下記のとおりです。
・屋根のリフォーム経験が豊富である
・質問したことに的確に答えてくれる
・長年の実績と技術力がある
・建設業許可を取得している
・自社施工保証やリフォーム瑕疵保険に対応している
・施工実績をホームページに公開している
以下では、それぞれの特徴を具体的に解説します。
屋根リフォームの実績数が多い業者は、さまざまなトラブルに直面した経験があり対応方法を熟知している可能性が高いです。
屋根の修理に精通する建築板金会社や瓦工事会社でも、リフォームより新築を得意とする業者は存在します。
屋根の劣化状態によっては修理の難易度が高まる可能性があるので、リフォームを得意とする経験豊富な業者を選ぶのが賢明です。
質問したことに対し、的を得た回答をわかりやすく伝えてくれる業者は信頼できます。
業者とは工事期間中だけでなく長い間付き合う可能性があるので、説明の的確さは重要です。
人当たりは良くても質問に対する回答が得られない場合、後々のトラブルにつながるリスクがあります。
現地調査に時間をかけたり、写真や動画を使ってわかりやすく説明してくれたりするかもポイントです。
効率よりも品質を重視する業者は、お客様目線に立ち理解しやすい方法で提示してくれる傾向にあります。
創業以来、長く経っている業者は経験豊富と判断できます。
悪徳業者の特徴の一つが、親切そうな人柄で契約を勧めて来る一方で経験や技術力が伴わない点です。
営業担当者が親切かつ熱心な対応で契約を迫ってくる場合、ホームページなどで創業年を確認してみることをおすすめします。
屋根やさん（運営：植田板金店）は昭和51年に創業して以来、岡山県に密着して地域住民から支持を得てきた業者です。
建設業許可とは、国や都道府県による建設業を行うための許可を指します。
建設業許可を取得している業者は公共事業を含む大規模な工事を請け負える、技術力の高い業者です。
建設業許可には29種類あり、「屋根工事」や「板金工事」の項目を取得していると安心して屋根修理を依頼できます。
屋根やさん（運営：植田板金店）は上記の2項目はもちろん、他にも複数項目の許可を取得している業者です。
業者によっては、自社施工保証やリフォーム瑕疵保険に対応していない場合があります。
自社施工保証とは、工事を担当する業者自身が提供する保証です。
一方リフォーム瑕疵保険は、施工ミスや隠れた欠陥に対し修理費用を補償する仕組みを指します。
万が一施工後に不備が発覚した場合に備え、自社施工保証やリフォーム瑕疵保険の有無を事前に確認しましょう。
希望する屋根工事と同じ施工事例をホームページで確認できると、仕上がりをイメージしやすいです。
屋根の悩みやトラブルを解決してくれる業者かどうかを、実績から一目で判断できます。
技術力に定評や自信のある業者は、実績を多数ホームページに載せていることが多いです。
本記事では屋根修理業者の探し方についてご紹介しました。
探し方を理解していれば、自宅の状況に合った屋根修理業者を見つけられます。
これからも快適に住み続けるため、大切な家をまかせられる業者に屋根を修理してもらいましょう。
