屋根修理の飛び込み営業は要注意！理由や対応方法を解説
「屋根修理を勧める飛び込みの営業があるって聞いたことがあるけど安全なの？」
「もし屋根修理の飛び込み営業が来たらどうすればいい？」
このようにお悩みではありませんか。
屋根修理の飛び込み営業は必ずしも悪徳業者とはいえませんが、その場で契約するのは危険です。
本記事では屋根修理の飛び込み営業の手口や悪徳業者の見分け方などについて解説します。
屋根修理の飛び込み営業の手口には次のようなものがあります。
・「屋根瓦がずれている」と言って営業する
・「無料で屋根の診断をする」と言って営業する
・「板金板が浮いている」と言われた
・ドローンで撮影した写真を見せられた
各手口を解説します。
近所で工事をしている業者を装い、「屋根瓦がずれている」といって屋根に登ろうとするケースです。
実際に屋根瓦がずれているという可能性もゼロではありませんが、嘘を言って屋根に登ろうとしているだけの可能性もあります。
本当に屋根がずれているかもしれないと心配な場合はその場での契約は断り、信頼できる業者にあらためて相談しましょう。
無料診断を装っていますが後から費用を請求したり、工事を勧めたりするケースです。
無料だからといって安易に依頼しては危険です。
後から何かしらの費用がかかる可能性が高いと考えましょう。
「屋根の板金板が浮いているのが見えたので、修理をしましょうか？」などと言って契約を迫る例です。
実際に板金板が浮いている可能性もありますが、浮いていないのに屋根に登ろうとする業者もいます。
飛び込み営業の業者には安易に修理や点検を依頼せずに、帰ってもらうのがおすすめです。
板金板が浮いているのではないかと気になる場合は、信頼できる業者に点検してもらいましょう。
ドローンで「あなたの家の屋根を撮影した」などと言って写真を見せられるケースです。
写真で屋根の工事が必要な箇所などを言ってきますが、写真自体が嘘の場合もあります。
また、その場では焦って契約をしてしまったが、冷静に考えると今すぐ修理が必要とは思えず「解約したい」と後悔するケースもあります。
悪質な可能性が高い屋根修理業者の飛び込み営業の特徴
悪質な可能性が高い飛び込み営業の業者には以下のような特徴があります。
・無理やり屋根に登ろうとしてくる
・不安を煽る
・見積もりが極端に安い
・期間限定キャンペーンと大幅な値引きを行っている
・その場での契約を迫る
・火災保険の利用をすすめてくる
それぞれの特徴を解説します。
強引に屋根に登ろうとする業者は悪質な業者の可能性が高いです。
毅然とした態度で断りましょう。
その場では屋根の点検は無料だと言っていても、後から理由をつけて費用を請求される可能性もあります。
「このまま屋根の不具合を放置すると家自体が危ない」などと言って不安を煽ってくる業者も悪質である可能性があります。
「すぐに工事を実施した方がいいのでは？」という気持ちになるかもしれませんが、その場で契約するのは危険です。
絶対にその場での契約は避けましょう。
良心的な業者は適正な価格で工事をするため、極端に安い見積もりを提示された場合は要注意です。
後から追加料金を取られたり欠陥工事をされたりする可能性もあります。
極端に安い金額を提示されたら「何か裏があるのでは？」と疑ったほうが無難です。
人件費や材料費などは値引きするにも限界があります。
そのため大幅な値引きをしてくる業者は、そもそも値引き前の価格が高すぎる可能性が高いです。
値引き後の価格でも他業者より高い可能性があるため、その場で契約はしないほうがいいです。
その場で契約するように急かす業者は危険です。
一度契約してしまうと、契約を解除するのは大変です。
契約してしまった場合でも訪問販売の場合は、8日間は消費者が一方的に契約を解除できるクーリングオフという制度があります。
しかしクーリングオフできない場合は損をしますし、クーリングオフができたとしても手間や心労がかかってしまいます。
そもそも怪しいと思ったらその場で契約しないのが一番です。
「火災保険を利用すれば修理費用が無料になる」とすすめてくる手口があります。
無料で修理ができるならと、興味をもつ方も少なくありません。
しかし、火災保険の適用には条件があり、必ず保険金が支払われるわけではない点に注意してください。
火災保険が適用されなければ、修理費用は全額自己負担です。
保険金が支払われるかどうかは、保険会社の調査によって決定されます。
そのため、屋根修理の業者が判断できるものではありません。
「必ず保険金が支払われる」といわれて工事を契約すると、保険金が支払われなくても費用を請求される可能性があるため注意が必要です。
また、虚偽の火災保険の申請を行えば詐欺になります。
罪に問われるため、業者からすすめられても承諾しないでください。
実際に、飛び込み営業で起こったトラブルには以下のものがあります。
・屋根を壊される
・解約やクーリングオフを受け付けてくれない
・高額な違約金を請求される
・工事中に費用を吊り上げられる
・手抜き工事をされる
トラブルの詳細を紹介するので、同じ事態にならないよう注意してください。
点検を行うと言って屋根に上がり、わざと棟や屋根材を壊して写真を撮る事例があります。
壊れた屋根を見れば不安になり、すぐに直したいという気持ちから契約してしまう人が少なくありません。
こうした行為は器物破損にあたる可能性のある犯罪行為です。
無料だといわれても、信頼できない業者を屋根に上げないようにしましょう。
飛び込み営業の勢いで契約してしまったものの、冷静になって考え直す方もいるでしょう。
ところが「やはり解約したい」と申し出ても、解約やクーリングオフを受け付けてくれないケースもあります。
なかには、解約やクーリングオフをさせないようにするために、すぐ工事を始める業者もいます。
「工事が始まってしまってからでは解約できない」と言われてしまうのです。
契約後、すぐに工事を始めようとする業者にも注意が必要です。
解約させないために、高額な違約金を請求してくる業者もいます。
契約する前に必ず違約金についても確認し、明らかに高すぎる金額を提示された場合は断りましょう。
実際に工事を始めると、別の不具合が発覚する場合もあります。
優良業者が行う工事でも起こりうる事態のため、判断が難しい点です。
悪徳業者の場合、安い金額で契約させた後に不必要な工事をすすめてくるケースがあります。
専門知識がないと見抜けない場合が多いため、知らない間に不必要なお金を支払っている人もいます。
悪徳業者のなかには、必要な工程や材料を省き、人件費や材料費を浮かせて利益を上げているところもあります。
工事をしてすぐはきれいに見えても、しばらくすると不具合が現れてしまいます。
そのころには、業者は姿を消していたり連絡が取れなくなったりしているケースが多く、泣き寝入りするしかない人も少なくありません。
屋根修理の飛び込み営業を断る際は、以下のように伝えましょう。
・「家族に相談する」と言う
・「相見積もりをしたいから」と言う
・「必要ない」ときっぱり言う
それぞれの断り方を解説します。
飛び込み営業に対して、一人で決断するのはおすすめできません。
必ず家族に相談しましょう。
一人暮らしの場合でも親戚や友人、ほかの屋根修理業者など第三者に相談してから決めましょう。
飛び込み営業の屋根修理の提案をその場で受けるのは非常に危険です。
面倒でもその業者にその場で依頼するのはやめましょう。
もし本当に工事が必要だと思っても、即決せずにほかの業者と比較しましょう。
あいまいな態度を取ると、飛び込み営業の業者が「もう一押しすれば契約できるかもしれない」などと感じる可能性があります。
とにかくはっきりと「必要ない」と断りましょう。
なかなか言いづらいかもしれませんが、きっぱりと言わないと帰ってもらえない可能性があります。
飛び込み営業を行う業者が、すべて悪質とは限りません。
判断するポイントとして、以下のものがあります。
・不安を煽って屋根に登ろうとしてくるか
・質問に対する受け答えが明瞭か
・名刺やパンフレットを持っているか
・勧誘がしつこくないか
・相見積もりをとることを嫌がらないか
詳細を解説するので、参考にしてください。
飛び込み営業をしてきた業者は、屋根に上がらせないのが基本です。
特に「屋根に上がれないなら」と、あっさり帰る業者は悪質業者の可能性があります。
「屋根に不具合がある」「このまま放置すると大変なことになる」と不安を煽る業者には要注意です。
屋根に登らせず「家族と相談する」といってその場は帰ってもらうのが得策です。
悪質な飛び込み営業をする業者は、屋根の修理に関する知識がない場合が多いです。
屋根材の名前や修理の内容や相場費用など、具体的な質問をして回答する様子で判断することもできます。
回答が曖昧だったり、口ごもったりした場合は十分な知識がない可能性が高いです。
具体的な説明ができる人か、気になった点を質問してみると、業者を見極めるうえで参考になります。
実際に近所で工事を行っている業者になりすまし、営業を行うケースもあります。
訪問を受けた人は「実際に工事をしている業者なら」と安心してしまいます。
業者になりすましている可能性を考え、名刺やパンフレットを持っているか確認しましょう。
悪徳業者は、名刺やパンフレットを持っていない傾向があるためです。
通常の業者であれば、安心して契約してもらうために名刺やパンフレットを持参するか、会社の情報を開示します。
詳しい情報を教えようとしない業者は、契約しないほうが安心です。
優良業者でも、営業であれば契約をすすめてきます。
しかし、はっきりと断ればしつこく契約を迫ることはありません。
断っても、あれこれと理由をつけてしつこく勧誘する場合は悪徳業者の可能性が高いでしょう。
なかには契約するまで帰らない業者や、高圧的な態度をとる業者も存在します。
帰るよう促しても引き下がらない場合は、警察への通報を視野に入れましょう。
飛び込み営業では、その場で見積もりを出してくれる場合もあります。
悪質業者は割高な費用を請求したり、施工に問題があったりするため、他社と比較されることを嫌がります。
また家族や友人へ相談する時間を与えず、そのまま契約まで持ち込もうとする業者も少なくありません。
そのため、相見積もりを嫌がる業者は避けた方が無難です。
悪質な屋根修理の飛び込み営業に引っかかった場合の対処法
悪質な屋根修理の飛び込み営業に引っかかってしまった後も、対処方法がない訳ではありません。
具体的には、以下の方法が有効です。
・クーリングオフを利用する
・クーリングオフ以外で解約できる方法を使う
・消費者センターに相談する
それぞれの方法について解説します。
訪問営業で契約した場合は、クーリングオフを使えば8日間は契約をキャンセルできます。
契約後に不安を感じたりやはり契約を解除したいと思ったりしたら、早めにクーリングオフを利用しましょう。
悪質な業者の場合、その契約が詐欺や脅迫に当たる場合は契約が無効となることもあります。
期限が短いため、解約したいと思ったら早めに動くのがおすすめです。
業者にクーリングオフができないと言われた場合など、対処が難しい場合は消費者センターに相談しましょう。
消費者センターは全国各地に相談窓口があるほか、電話での相談も可能です。
消費問題に詳しい職員から直接アドバイスを頂ける公的な場ですので、ぜひ活用してください。
信頼できる屋根修理業者を見分ける方法は以下のとおりです。
・ネットの口コミを確認する
・ホームページを確認する
・資格を持った職人が在籍しているか確認する
・アフターサービスの内容を確認する
各方法を確認していきましょう。
口コミがいい業者は信頼できる可能性が高いです。
ネットの口コミはスマホがあれば誰でも簡単に確認できます。
特にインターネットの口コミは匿名性が強いです。
過信しすぎないよう、参考程度にしましょう。
屋根修理を依頼する業者を決める際は、その業者のホームページを確認してみましょう。
そもそもホームページがないという場合は、創業して間もない業者である可能性もあります。
ホームページがないからといって悪質な業者とはいえませんが、わざわざリスクをとって依頼する必要もありません。
資格を持った職人がいるということは、資格を取れるだけの高い技術を持った職人がいるということです。
資格を持っていない職人が多いところよりも安心感があります。
工事後の点検など、アフターサービスが充実している業者がおすすめです。
優良業者でも、工事が終わったあとに不具合が発生する可能性があります。
アフターサービスが充実していれば、不具合が発生しても速やかに対応してもらえます。
保証内容やサポート期間を確認し、書面にしてもらったうえで契約しましょう。
自宅の屋根に不具合があるのに放置していると、飛び込み営業を引き寄せてしまいます。
実際の不具合を点検の口実に使われるケースもあるため、早めの対処がおすすめです。
また、初期症状を放置すると雨漏りにつながる危険性があります。
飛び込み営業を受けて不安になった方は、信頼できる業者を探して依頼するのがおすすめです。
屋根材別に修理が必要な目安を紹介するので、参考にしてください。
瓦屋根で修理が必要な目安は以下の通りです。
・棟瓦が歪んでいる
・瓦が欠けたり割れたりしている
・瓦がずれたり脱落したりしている
・漆喰が崩れたり剥がれたりしている
・瓦を固定する銅線が緩んでいる
地震や強風による飛来物で、被害を受ける可能性があります。
一部がずれると他の瓦にも影響するため、早めに対応しましょう。
スレート屋根で、修理が必要な目安は以下の通りです。
・屋根材が割れたり欠けたりしている
・屋根材の色が褪せている
・塗膜が剥がれている
・苔や藻、カビが繁殖している
・棟板金や固定する釘が浮いている
・棟板金が色あせたりサビたりしている
塗膜の色あせは、劣化の初期症状です。
表面に苔や藻が生えている場合は劣化が進んでいるため、早めに点検してもらうといいでしょう。
初期であれば塗り替えで対応できますが、劣化が進むと屋根材の補修や張り替えが必要になります。
金属屋根で修理が必要な目安は、以下の通りです。
・屋根材が浮いたり剥がれたりしている
・屋根材の色が褪せている
・塗膜が剥がれている
・屋根材に傷がついたり、錆びたりしている
金属屋根は飛来物などで傷ができると、そこからサビが広がる場合があります。
錆びた屋根材は脆くなるため、早めの対処がおすすめです。
海の近くなど、塩害を受ける地域でも劣化が早まる傾向があります。
本記事では、屋根修理の飛び込み営業について解説しました。
飛び込み営業の業者が絶対に悪質とは言い切れませんが、悪質な飛び込み営業による被害は日本全国で発生しています。
飛び込み営業で不安なことを言われても、絶対にその場では判断せずに信頼できる業者に確認してもらって、必要があれば屋根修理を依頼しましょう。
屋根や瓦修理の詐欺について詳しく知りたい方は下記の記事も参考にしてみてください。
▼関連記事
屋根や瓦の修理の詐欺事例とは？対処方法や優良な業者の見極め方も解説
