屋根の棟の修理方法と費用の内訳、メンテナンスの目安などを紹介
台風や大雨のあと、棟を含めた屋根全体の修理を検討していると、どれくらい費用がかかるのか気になるかと思われます。
屋根の棟の修理にかかる費用は、屋根の種類や修理方法によって異なります。
本記事では、修理内容や費用の内訳を含め、屋根の棟の修理内容について解説します。
屋根の棟の修理を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
屋根の棟の修理にかかる費用は、屋根の種類や修理方法によって異なります。
本記事では、修理内容や費用の内訳を含め、屋根の棟の修理内容について解説します。
屋根の棟の修理を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
屋根の棟とは?種類を紹介
「棟」とは屋根の面と面が合わさり、山のような形状をしている部分のことです。
屋根のなかでも雨風を受けやすいため、傷みやすく修理する機会が多い箇所です。
屋根の材質によって、棟には以下の2種類があります。
・棟板金
・棟瓦
それぞれの特徴を紹介します。
屋根のなかでも雨風を受けやすいため、傷みやすく修理する機会が多い箇所です。
屋根の材質によって、棟には以下の2種類があります。
・棟板金
・棟瓦
それぞれの特徴を紹介します。
棟板金
屋根の素材が金属・スレートの場合、棟は金属製の「棟板金(棟包み板金)」と呼ばれるものが使われています。
屋根同士が合わさる部分を棟板金で覆い、雨水の浸入を防ぎます。
台風で棟板金が飛ばされた場合のほか、経年劣化やサビでも修理が必要です。
屋根同士が合わさる部分を棟板金で覆い、雨水の浸入を防ぎます。
台風で棟板金が飛ばされた場合のほか、経年劣化やサビでも修理が必要です。
棟瓦
屋根が和風・洋風の瓦敷きの場合、棟は「棟瓦」でできています。
和風の瓦屋根は、主に「熨斗瓦(のしがわら)」「冠瓦」「鬼瓦」の3種類です。
熨斗瓦を複数枚重ねた上に冠瓦を設置し、棟の端に鬼瓦を設置して雨水を防ぎます。
経年劣化で漆喰が崩れたり、台風などの強い風で瓦や棟瓦が飛ばされたりして、修理が必要になります。
和風の瓦屋根は、主に「熨斗瓦(のしがわら)」「冠瓦」「鬼瓦」の3種類です。
熨斗瓦を複数枚重ねた上に冠瓦を設置し、棟の端に鬼瓦を設置して雨水を防ぎます。
経年劣化で漆喰が崩れたり、台風などの強い風で瓦や棟瓦が飛ばされたりして、修理が必要になります。
屋根の棟の修理方法と費用の内訳
屋根の棟の修理は、素材に合わせた修理方法があり費用も異なります。
棟板金・棟瓦それぞれの修理方法と、費用の内訳を紹介します。
また、高所での作業には足場代が含まれる場合が多いです。
費用は安くありませんが、作業員の安全を守るために必要な経費と考えてください。
棟板金・棟瓦それぞれの修理方法と、費用の内訳を紹介します。
また、高所での作業には足場代が含まれる場合が多いです。
費用は安くありませんが、作業員の安全を守るために必要な経費と考えてください。
棟板金の場合
棟板金の場合、修理方法の多くは「棟板金の交換」です。
釘が浮いているだけなど、症状が軽度の場合は「釘打ちコーキング」で対応するケースもあります。
棟板金の下に入っている貫板が劣化している場合も、交換の必要があります。
棟板金を交換する際、主な費用の内訳は以下のとおりです。
・足場代
・養生代
・釘打ちコーキングもしくは貫板、棟板金の交換
・諸費用
費用は、交換する棟板金の長さによって異なります。
使用する素材のグレードが高いほど、費用も高くなります。
釘が浮いているだけなど、症状が軽度の場合は「釘打ちコーキング」で対応するケースもあります。
棟板金の下に入っている貫板が劣化している場合も、交換の必要があります。
棟板金を交換する際、主な費用の内訳は以下のとおりです。
・足場代
・養生代
・釘打ちコーキングもしくは貫板、棟板金の交換
・諸費用
費用は、交換する棟板金の長さによって異なります。
使用する素材のグレードが高いほど、費用も高くなります。
棟瓦の場合
棟瓦の場合、修理方法は痛み具合によって「漆喰の塗り直し」のみの場合と「棟瓦の積み直し」が必要な場合の2パターンがあります。
「棟瓦の積み直し」は、棟瓦が崩れている場合などに瓦を積み直す作業のことです。
棟瓦を周囲する場合の費用の内訳は以下のとおりです。
・足場代
・養生代
・漆喰の塗り直し
・棟瓦の積み直し(必要に応じて)
・諸費用
瓦が割れていた場合は、さらに瓦代も費用に含まれます。
「漆喰の塗り直し」「棟瓦の積み直し」ともに、修理する棟の長さによって費用が異なります。
また、漆喰の塗り直しが片面か両面かによっても費用が変わるものです。
両面の塗り直しが必要な場合、費用はさらにかかります。
使用する建材や瓦のグレードが高くなれば、それに応じて費用も高くなるため注意しましょう。
「棟瓦の積み直し」は、棟瓦が崩れている場合などに瓦を積み直す作業のことです。
棟瓦を周囲する場合の費用の内訳は以下のとおりです。
・足場代
・養生代
・漆喰の塗り直し
・棟瓦の積み直し(必要に応じて)
・諸費用
瓦が割れていた場合は、さらに瓦代も費用に含まれます。
「漆喰の塗り直し」「棟瓦の積み直し」ともに、修理する棟の長さによって費用が異なります。
また、漆喰の塗り直しが片面か両面かによっても費用が変わるものです。
両面の塗り直しが必要な場合、費用はさらにかかります。
使用する建材や瓦のグレードが高くなれば、それに応じて費用も高くなるため注意しましょう。
屋根の棟を修理する目安と劣化のサイン
屋根の棟は状態に応じて修理・メンテナンスが必要になります。
屋根は普段見えない場所なので、定期的なメンテナンスを行って状態を確認しましょう。
・棟板金の目安とサイン
・棟瓦の目安とサイン
それぞれ解説します。
屋根は普段見えない場所なので、定期的なメンテナンスを行って状態を確認しましょう。
・棟板金の目安とサイン
・棟瓦の目安とサイン
それぞれ解説します。
棟板金の修理目安と劣化のサイン
棟板金のメンテナンスは、約10~15年おきが目安といわれます。
経年劣化により、徐々に色あせ・サビが見られてくる時期です。
地震の揺れや熱膨張によって、棟板金を固定する釘が浮いてくるケースもあります。
板金がめくれている、飛んでいってしまった場合は、修理が必要なサインです。
めくれている板金をそのままにしておくと、強風で板金が飛んでしまう可能性があるので注意しましょう。
経年劣化により、徐々に色あせ・サビが見られてくる時期です。
地震の揺れや熱膨張によって、棟板金を固定する釘が浮いてくるケースもあります。
板金がめくれている、飛んでいってしまった場合は、修理が必要なサインです。
めくれている板金をそのままにしておくと、強風で板金が飛んでしまう可能性があるので注意しましょう。
棟瓦の修理目安と劣化のサイン
棟瓦のメンテナンスは約15~30年おきが目安で、漆喰は10~20年で傷んでくるといわれています。
瓦にずれが生じる、風で動く、漆喰が剥がれて土が見えるといった症状がサインです。
瓦は一部がズレると、隣り合っている瓦もズレやすくなります。
屋根全体にズレが広がった結果、負荷のかかった瓦が割れてしまう可能性もあります。
漆喰は頑丈な素材ではありません。
経年劣化・乾燥による収縮・地震や風による揺れで、ヒビ割れが生じるケースが多くなります。
瓦が割れている、棟が崩れている、瓦が飛んでいってしまった場合は、修理を依頼しましょう。
放置していると、屋根全体を張り替える必要が出てきて費用が高くなる恐れがあります。
瓦にずれが生じる、風で動く、漆喰が剥がれて土が見えるといった症状がサインです。
瓦は一部がズレると、隣り合っている瓦もズレやすくなります。
屋根全体にズレが広がった結果、負荷のかかった瓦が割れてしまう可能性もあります。
漆喰は頑丈な素材ではありません。
経年劣化・乾燥による収縮・地震や風による揺れで、ヒビ割れが生じるケースが多くなります。
瓦が割れている、棟が崩れている、瓦が飛んでいってしまった場合は、修理を依頼しましょう。
放置していると、屋根全体を張り替える必要が出てきて費用が高くなる恐れがあります。
屋根の棟修理の費用が適正か見極めるポイント
屋根修理の見積もりを取る場合、内容が適正かどうかチェックしましょう。
ポイントは以下の2点です。
・現場の点検をしたか
・「一式」ではなく具体的に内容が書かれているか
現場で点検している様子からも、信頼できる業者かどうか、ある程度は判断できます。
対応の丁寧さや身なりの清潔さも含め、信頼できる業者か見極めましょう。
ポイントは以下の2点です。
・現場の点検をしたか
・「一式」ではなく具体的に内容が書かれているか
現場で点検している様子からも、信頼できる業者かどうか、ある程度は判断できます。
対応の丁寧さや身なりの清潔さも含め、信頼できる業者か見極めましょう。
現場の点検をしたか
屋根の棟の状態を確認しなければ、適正な見積もりは出せません。
修理箇所の面積や劣化の状態によって必要な建材の量が変わり、費用も変わります。
屋根に登ったり、ドローンを使ったりして点検を行います。
丁寧に計測を行うため、点検は時間がかかるものです。
家の周りを見ただけで点検が終わり、といった見積もりは後で追加料金を請求されるリスクがあるため、避けた方が無難です。
説明の際に写真や動画を施主に見せて、屋根がどうなっているか丁寧に教えてくれる業者は信頼感があります。
修理箇所の面積や劣化の状態によって必要な建材の量が変わり、費用も変わります。
屋根に登ったり、ドローンを使ったりして点検を行います。
丁寧に計測を行うため、点検は時間がかかるものです。
家の周りを見ただけで点検が終わり、といった見積もりは後で追加料金を請求されるリスクがあるため、避けた方が無難です。
説明の際に写真や動画を施主に見せて、屋根がどうなっているか丁寧に教えてくれる業者は信頼感があります。
「一式」ではなく具体的に内容が書かれているか
見積書は、できるだけ内容が具体的に書かれているものが安心です。
工程や作業内容のほか、建材の名称・数量・単位・単価まで記載されているか確認してください。
「一式」といった書き方では、何が含まれているのかわかりません。
あとから「見積もりには含まれていなかった」と、追加料金を請求される可能性があります。
また、足場代も含まれているか確認しましょう。
不明点があれば、事前に業者に質問しておきましょう。
安さを優先して見積書に記載されている詳細項目の確認を疎かにすると、施工が不十分だったり質の悪い建材を使われたりする可能性があります。
工程や作業内容のほか、建材の名称・数量・単位・単価まで記載されているか確認してください。
「一式」といった書き方では、何が含まれているのかわかりません。
あとから「見積もりには含まれていなかった」と、追加料金を請求される可能性があります。
また、足場代も含まれているか確認しましょう。
不明点があれば、事前に業者に質問しておきましょう。
安さを優先して見積書に記載されている詳細項目の確認を疎かにすると、施工が不十分だったり質の悪い建材を使われたりする可能性があります。
屋根の棟の修理費用を抑える方法
屋根の棟の修理費用を抑える方法として、補助金・助成金、または火災保険の利用が挙げられます。
ポイントをご紹介します。
ポイントをご紹介します。
補助金・助成金
屋根の棟の修理費用を安くする方法として、補助金・助成金の活用が挙げられます。
自治体によって、補助金・助成金の支給金額や適用条件など、内容が異なります。
自治体のホームページで確認するか、窓口で尋ねてみましょう。
ただし、どの自治体でもかならず補助金・助成金がある、というわけではありません。
なかには、補助金・助成金に対応していない自治体もあります。
屋根修理の実績が豊富な業者に「活用できる補助金・助成金はないか」と相談するのも良いでしょう。
自治体によって、補助金・助成金の支給金額や適用条件など、内容が異なります。
自治体のホームページで確認するか、窓口で尋ねてみましょう。
ただし、どの自治体でもかならず補助金・助成金がある、というわけではありません。
なかには、補助金・助成金に対応していない自治体もあります。
屋根修理の実績が豊富な業者に「活用できる補助金・助成金はないか」と相談するのも良いでしょう。
火災保険
屋根の棟の修理が自然災害による被害が原因なら、火災保険を利用できる可能性があります。
補償対象は火災・落雷・風災・雪災・雹災など自然災害のみです。
また、経年劣化や施工不良も対象外です。
保険によって補償内容が異なるため、加入している保険内容を確認してください。
「損害を受けてから3年以内に請求が必要」といった条件があるため、早めに対応しましょう。
保険の申請には、業者に見積書を作成してもらう必要があります。
修理を依頼する前に、保険が利用できるか確認しましょう。
補償対象は火災・落雷・風災・雪災・雹災など自然災害のみです。
また、経年劣化や施工不良も対象外です。
保険によって補償内容が異なるため、加入している保険内容を確認してください。
「損害を受けてから3年以内に請求が必要」といった条件があるため、早めに対応しましょう。
保険の申請には、業者に見積書を作成してもらう必要があります。
修理を依頼する前に、保険が利用できるか確認しましょう。
屋根の棟の不具合を修理せずに放置するリスク
屋根の棟を修理せずに放置すると、雨漏りにつながる危険性があります。
雨漏りは暮らしにくくなるだけでなく、住宅そのものの強度が低下したり、白アリ被害を受けたりする可能性があります。
また、自然災害でさらに被害を受ける可能性もあるでしょう。
劣化・損傷した部分は自然に直らず、どんどん進行していきます。
修理箇所が大きくなるほど、修理にかかる費用も増える一方です。
早めの修理を検討しましょう。
雨漏りは暮らしにくくなるだけでなく、住宅そのものの強度が低下したり、白アリ被害を受けたりする可能性があります。
また、自然災害でさらに被害を受ける可能性もあるでしょう。
劣化・損傷した部分は自然に直らず、どんどん進行していきます。
修理箇所が大きくなるほど、修理にかかる費用も増える一方です。
早めの修理を検討しましょう。
屋根の棟の修理費用を考慮して信頼できる業者へ依頼しよう
修理費用を抑えるため、屋根の棟の修理をDIYで行えないか考える方もいます。
しかし、専門知識がない状態では適切な修理を行えない可能性が高いです。
状態を悪化させてしまうと、かえって修理費用が高くつく可能性もあります。
また、高所での作業は転落してケガをする危険性もあります。
屋根の棟の修理は、専門業者へ依頼するのが安心です。
一方で、悪徳業者もいるため注意が必要です。
「屋根が壊れている」「無料で検査をする」と突然訪問してくる業者は、断った方が無難でしょう。
信頼できる業者を自分自身で探し、納得のいく修理を行いましょう。
しかし、専門知識がない状態では適切な修理を行えない可能性が高いです。
状態を悪化させてしまうと、かえって修理費用が高くつく可能性もあります。
また、高所での作業は転落してケガをする危険性もあります。
屋根の棟の修理は、専門業者へ依頼するのが安心です。
一方で、悪徳業者もいるため注意が必要です。
「屋根が壊れている」「無料で検査をする」と突然訪問してくる業者は、断った方が無難でしょう。
信頼できる業者を自分自身で探し、納得のいく修理を行いましょう。