『板金』ってそもそも何？と思われている一般の方にもなるべくわかりやすいよう解説していきたいと思います。
材料のことや植田板金店の加工機械のこと、製品になるまでをお話しさせていただきます。
少々長くはなりますが、私なりに詳しくわかりやすくお伝えできるよう書かせていただいたつもりです。
どうぞ最後までお付き合いくださいm(__)m

青文字はリンクを貼っています。より詳しく知りたい方はクリックしてみてください。

①屋根材などに使用する板金コイルができるまで

まず、屋根材や外壁材に使われるカラー鉄板はそもそも製鉄所から生産されます。
(一般社団法人日本鉄鋼連盟)様より引用させていただいた写真を4枚添えています。

日本の製鉄所は主に3社で日本製鉄、JFEスチール、神戸製鋼所です。
それぞれの製鉄所では原材料を溶かして色々な鋼材をつくています。
その中でも圧延し、さらに薄く延ばしたものが板金屋根や板金外壁材の基となる薄鉄板です。

板金屋根や板金外壁などには幅が918㎜程度で厚みが0.3㎜～0.8㎜などが用いられ、住宅では0.3㎜～0.5㎜までのものが一般的に多く使われています。

それぞれの製鉄所で作られた薄鉄板のコイルにメッキを施します。
メッキ仕上げをする会社は上記3社以外にも淀川製鋼所などがあります。
メッキ鋼板は特許の関係もあり各社で製造している種類は異なりますが、簡単に言うと

鋼板にアルミと亜鉛のメッキを施したものがガルバリウム鋼板、

ガルバリウム鋼板のアルミと亜鉛メッキにマグネシウムを加えたものがSGL鋼板です。

そのガルバリウム鋼板やSGL鋼板の両面に塗装を施すと、板金屋根や板金外壁などに使用される
カラーガルバリウム鋼板やカラーSGL鋼板になります。

蛇足にはなりますが、一昔前まではガルバリウム鋼板やSGL鋼板などはなく、屋根材や外壁材などには鋼板に亜鉛メッキを施した亜鉛メッキ鋼板が主流でした。
別名『トタン』とも言い、今でも金属製のバケツなどに使われています。
60代より上の方には板金屋よりブリキ屋の言い方の方がなじみがあるかもしれません(^^;
他にも鋼板に錫(すず)メッキを施した錫メッキ鋼板というものがあります。
別名『ブリキ』とも言います。
昔はブリキのおもちゃとかありましたよね？錫は人体に無害なため今でも缶詰などのメッキ製品に広く使われています。

②板金コイルが加工、成型を経て屋根材などになるまで

カラーガルバリウム鋼板やカラーSGL鋼板は色付け後でも1巻で2.6～2.8トンある大きいコイルです。

このコイルを各地の板金材料屋さんが仕入れて、20ｍ～30ｍ程度の扱いやすい長さにカットしたコイルにしたり、下の写真のように5ｍ～12ｍほどもある大型のロール成型機で屋根材や外壁材に成型しています。

上の写真は板金屋根材や板金外壁材などの成型機を持っている太耀産業㈱で撮らせていただいたものですが、他にも㈱板屋金属や内田金属㈱からも板金材料を仕入れています。

③植田板金店の工場での板金加工

植田板金店では20ｍ～30ｍ程度のコイルを数多くそろえています。

メインは日鉄鋼板のニスクカラーSGLです。ニスクカラーSGLだけでも34色ありますが、その大半をそろえています。
その他にも水島に工場があるJFE鋼板や、物置で有名なヨドコウなどのコイルも在庫しています。

カラー鋼板以外にもパナソニックの谷コイルや日鉄鋼板のステンレスやカラーステンレス、銅板など多種多様な材料もご用意しています。


板金加工の流れを少しご説明します。
まず施工現場から板金の色や形、長さや本数などを記入した【加工依頼書】が工場へ送られてきます。

依頼された色のコイルを①数十種類あるコイルの中から引出し、②定尺切断機で板長さをカットし、③3ｍシャーリングで板巾をカットします。

必要な寸法にカットされた板を今度は折り曲げ機で曲げる作業になります。

④2.5ｍ折り曲げ機に寸法や角度を入力し、⑤入力した順番で材料を回したり表や裏から曲げていけば板金役物が完成します。
今回作った材料は2.4ｍの水切ですが、入力次第で色々な形のものが作れます。

その他にも3ｍ折り曲げ機や長さの制限なく板の巾を切れるロータリーシャー、岡山にはなかなか無い6ｍ折り曲げ機などの加工設備を整えています。

植田板金店の工場スタッフは常に2～3人体制で加工を行い、配送スタッフが2～3人体制で配送を行っています。

日々お客様の施工現場から現場ごとの特注寸法の加工依頼を受け、工場スタッフが板金役物を作っています。

急ぎの加工依頼があれば、その日のうちに加工して現場へ配送をすることもできます。

④板金屋根や板金役物の取付け

他の会社ではなかなかまねできない植田板金店独自のスタッフ配置や、色々な板金加工機械がお客様のご自宅に合った
板金役物を正確に、そして迅速に加工をして配送することができるのです。

植田板金店の工場で製作した板金役物や成形された板金屋根材や板金外壁材などは熟練した職人の手によってお客様のご自宅に取付けられています。

植田板金店では各種無料調査も承っています。

ドローンを使用した屋根点検や外壁点検、とい点検などの調査はすべて無料で行っています。

放っておいたら後々トラブルが起こる部分の適切な対策や適切な時期をご提案することを心掛けています。
調査後のご提案、お見積り後も訪問販売業者にありがちな押し売りは一切いたしません。
ご自宅に不安を抱えられている方はぜひ一度ご連絡ください。


長文を最後までお読みいただきありがとうございました。