30坪の屋根の葺き替えにかかる費用の内訳は？価格の変動要素を解説
「30坪の住宅で屋根の葺き替え工事にかかる費用は？」
「施工費用が決定する基準や価格の変動要素が知りたい」
住宅の屋根葺き替え工事を検討している方は、このような疑問をお持ちではないでしょうか。
葺き替え工事は既存の屋根を解体し、下地のメンテナンスを施したうえで新たな屋根材を新設する工事です。
劣化した屋根材を全て取り替えられるため、屋根を一新したいと考えている方におすすめできます。
本記事では約30坪の住宅で葺き替え工事を検討している方に向けて、費用が変動する要因に加え、屋根の葺き替え工事のメリット・デメリットを紹介していきます。
この記事を読むことで、約30坪の住宅に葺き替え工事を行いたい方が失敗するリスクを回避して安心して施工を依頼できるようになります。
ぜひ参考にしてみてください。
約30坪の住宅で屋根を葺き替え工事する場合、発生する費用の変動要素は以下の通りです。
・屋根の素材
・屋根の形状
・屋根の勾配
これらの要素によって屋根の吹き替え工事にかかる費用は変動します。
それぞれの項目について内容を解説していきます。
屋根の素材によって修理費用は変動します。
屋根には瓦やスレート、金属など使用される素材が多数あります。
使用する屋根の素材が変われば、屋根の葺き替えにかかる工事費用も変動します。
また、既存の屋根が古いとアスベストが含まれている場合があります。
アスベストは有害物質のため、通常の屋根材と比較して処分費用が高額になります。
屋根の形状によっても修理費用は変動します。
たとえば屋根の形がL字型になっていると同じ面積でも正方形の屋根に比べて外周が長くなります。
外周が長いと、部材費用が多めにかかってくることは理解しておいてください。
さらに足場の費用も高くなることもありますので、屋根の形状は見積もり金額に大きな影響を与えます。
屋根の勾配によっても施工の難易度は変わるため費用が変動します。
たとえば角度のついた傾斜の屋根は施工が難しいです。
角度がついていると歩きにくく、外した瓦や新設する瓦の運搬が難しくなります。
そのため施工に時間と手間がかかり、費用が高くなる場合があります。
約30坪の屋根葺き替え工事の費用は、以下のような内訳となります。
・撤去費用
・処分費用
・下地(野地板、防水シート)の補修
・新屋根材の材料費
・足場費用
既存の屋根材を撤去し新たな屋根材を新設する葺き替え工事は、屋根材の処分や新たな材料費といった費用が必要です。
一方、既存の屋根材を撤去せずに新たな屋根材を既存屋根の上に施工する「屋根カバー工法」では、既存の屋根材の撤去費用がほとんど発生しません。
葺き替え工事と屋根カバー工法の施工方法を比較した場合、大量の屋根材を処分し新たに屋根材を設置する必要がある「葺き替え工事」は費用が高額になります。
最初の工程は既存の屋根の撤去です。
屋根の種類にもよりますが、1平方メートルあたり数枚～数十枚の屋根材が使用される場合があります。
この屋根を1枚ずつ、丁寧に剥がして地面に下ろす作業を行います。
剥がし終えた既存の屋根を処分します。
剥いだ屋根は産業廃棄物となり、お客様の負担で産業廃棄物の処分費用がかかってしまうのです。
なお廃材の運搬は業者が行います。
既存の屋根を剥ぐと下地が出てきます。
下地は絶対に補修しないといけないわけではありません。
しかし状況によっては補修しないと雨漏りなど不具合が発生するリスクがあります。
現場の状況次第で、下地の補修の追加費用がかかる場合があることを覚えておきましょう。
新たに葺いていく屋根の材料費もかかります。
屋根の価格は様々です。
グレードの高いものを選べば全体的な葺き替え費用が高くなりますし、グレードの低いものを選べば安くできます。
屋根瓦には様々な素材があるので、お好みに合った素材を選びましょう。
耐久性の高い屋根を選べば、屋根のメンテナンスの頻度を減らせます。
長期間使用できるのでかえって安くなる場合があります。
足場の費用によって金額は変動します。
足場の価格が高くなる要因には以下のようなものがあります。
・狭小地かどうか
・遠方地かどうか
・住宅の形がいびつな形ではないか
・工期が長くかかるかどうか
これらの要因で見積もりの足場の費用は変動します。
30坪の床面積の住宅の屋根面積はどれくらいなのでしょうか。
屋根の面積の算出方法について解説します。
概算ではありますが、屋根面積は床面積の1.5倍と言われています。
1坪＝1.82ｍ×1.82ｍ≒3.33平米
30坪＝30×3.33平米≒99.3平米
1階、2階で合計30坪だとすると、1つの階の平米数は約49.7平米です。
49.7平米×1.5＝74.6平米となります。
厳密に計算しようとすると、屋根の軒の出や勾配率を加味する必要があります。
よくわからない場合は業者に相談して確認してもらいましょう。
約30坪の住宅に屋根の葺き替え工事を行うことで期待できるメリットは、以下の通りです。
・屋根材を変更できる
・下地のメンテナンスも同時に施せる
・耐震性が向上する順に詳しく解説します。
屋根の葺き替え工事は、既存の屋根材を撤去し新たな屋根材を新設する工事であるため、最新の高性能な屋根材へ変更可能です。
たとえば日本の住宅で利用されているケースが多い陶器瓦は重たいため、地震による倒壊の恐れといった住宅の耐震性を下げてしまうデメリットを抱えています。
屋根の葺き替え工事を実施すれば、近年の科学技術の向上により開発された、軽量で耐用年数が長い新規の屋根材へ変更できるのです。
既存の屋根材に対して懸念を抱えている方は、新たな屋根材を施す葺き替え工事によって不安を解消できます。
屋根の葺き替えは既存の屋根材を撤去し、野地板や防水シートの状態を確認できる工事です。
既に腐食が発生してしまった野地板や、経年劣化により穴が空いてしまった防水シートなどを交換しメンテナンスを施せます。
雨漏りなどの屋根トラブルの原因を根本的に解決できる工法です。
屋根カバー工法では既存屋根材を剥がす手間がないため費用が安価になる反面、屋根内部の点検ができないのが難点です。
既存の屋根材の種類にとらわれず、屋根の下地メンテナンスを施すことができることは、葺き替え工事特有のメリットといえます。
屋根を吹き替えれば、耐震性が向上する可能性があります。
従来の屋根は重いものが多く、建物に負担がかかっている場合がありました。
屋根が重いと住宅の躯体に重量がかかり耐震性が低下してしまうのです。
重い屋根を葺き替え時に軽い素材の屋根に変えれば耐震性の向上が期待できます。
約30坪の住宅で屋根の葺き替え工事を検討している方が、事前に押さえておきたいデメリットは以下の通りです。
・屋根メンテナンス工事の中では費用が高額になりやすい
・工事期間が長くなりやすい
・下地の状態によっては追加費用が発生する
順に解説していきます。
屋根メンテナンス工事の中では費用が高額になりやすい
屋根の葺き替えは屋根カバー工法や屋根塗装と異なり、既存の屋根材の解体・処分といった多くの工数が必要になる屋根工事です。
既存の屋根材を再利用する葺き直し工事と異なり、新規の屋根材を導入する費用も加わるため費用が高額になりやすいです。
既存の屋根材にアスベストが含有されているケースの場合には特殊な処理が必要になるため、さらに費用が高額になる可能性があります。
葺き替えは屋根トラブルを解決できる工事である反面、他の屋根メンテナンス工事と比較した場合は費用が高額になりやすい点をおさえておきましょう。
屋根のメンテナンス費用を少しでもおさえたい方は、屋根カバー工法を検討するのも選択肢の1つです。
葺き替え工事は解体・撤去など、他の屋根工事では発生しない工数が加わる屋根工事です。
目安として工期はおよそ8日〜2週間程度で、解体・撤去作業が伴わない屋根カバー工法や屋根塗装より長くなります。
屋根工事は天候によっては作業が行えないため、梅雨時や台風などの季節には施工期間が伸びるケースも珍しくありません。
葺き替え工事は数ある屋根工事の中でも、工期が長くなりやすい点に注意しましょう。
実際に屋根を剥いでみると、下地が腐っている場合があります。
下地が腐っていると、建物の耐震性の低下や雨漏りのリスクが生じます。
下地が腐っている場合は追加費用をかけてでも補修してもらいましょう。
なお追加補修を依頼することで工期が伸びる可能性もありますので、その点ご理解ください。
葺き替え工事の施工を安くする方法は、主に以下のような選択肢があげられます。
・補助金
・火災保険
・相見積もりを取る
・不要なオプション工事は断る
それぞれの項目について解説していきます。
お住まいのエリアによっては補助金を使える場合があります。
補助金は自治体によって、支給要件も金額も異なります。
まずは、お住まいの自治体の補助金をホームページで確認してみましょう。
近くのエリアでの工事を多数行っている業者であれば、補助金についても詳しいかもしれません。
自然災害が原因で屋根の葺き替えが必要になった場合、火災保険が使える可能性があります。
火災保険を申請して認められれば保険金が下りるため、屋根の葺き替えにかかる修理費用の負担を抑えられます。
屋根の葺き替えを業者へ依頼する前に、保険会社に連絡して火災保険を適用できないか相談してみましょう。
たまに「火災保険を適用できる」と断言する業者を耳にしますが、保険が認められるかどうかは保険会社が決めることです。
可能性が高いかどうかは言えても「必ず火災保険を適用できる」と断言して契約を迫ってくる業者には注意しましょう。
複数の業者から相見積もりを取ることで、費用を抑えられる可能性はあります。
ただし相見積もりはあまりおすすめではありません。
基本的に費用が大きく変わることはありませんし、業者とやり取りする手間と時間がかかるためです。
大切なのは、依頼を検討している業者が信頼できそうかどうかです
相見積もりより、担当者の人柄や会社の対応が信頼できるかどうかを重視しましょう。
修理費用を抑えるなら、不要なオプション工事は断りましょう。
業者が提出してくれる見積もりにはオプション工事が含まれていることがあります。
良かれと思って業者が提案してくれる場合もありますが、不必要ならきっぱりと断りましょう。
実際に工事をするときの流れについて解説します。
工事内容は以下の順序で行われていきます。
・足場設置
・解体
・下地補修
・防水処理
・屋根材葺き
・仕上げ
・足場解体
それぞれの内容について解説していきます。
まずは建物の周囲に足場を設置します。
足場は材料の搬入や作業に使用されるので、必ず設置しないといけません。
足場設置は専門業者が対応します。
既存の屋根を解体していきます。
屋根瓦は一枚ずつ丁寧に剥がし、機械や手運びで地上に下ろしていきます。
解体した屋根材が落下すると危険です。
落とさないように細心の注意を払って行います。
解体した屋根材は産業廃棄物として廃棄処理されます。
屋根を解体したら下地が出てきます。
この下地が傷んでいたら補修していきます。
予想外に下地が劣化している箇所が見つかるかもしれません。
その際には追加費用や、追加の工期が発生する場合があります。
下地の補修ができたら、防水処理を行います。
この工程がうまくいかないと自宅が雨漏りしてしまうかもしれません。
屋根の下地に雨が浸透しないように防水紙を貼っていきます。
前工程で取り付けた防水紙の上から、屋根材を葺きつけていきます。
1枚ずつ丁寧に固定し、雪や雨に強い屋根を作っていきます。
仕上げに雨樋や棟板金を付けて完成です。
施工が終了すると、施工時に出たごみやほこりを落としてきれいにします。
職人は最後まで手を抜かずに工事を行います。
最初に足場を設置しに来てくれた業者が、今度は解体していきます。
最後に足場を解体して、工事は終了です。
30坪の屋根葺き替え工事を依頼する業者選びのポイント
屋根の葺き替え工事を依頼する業者はどこがいいのか、見るべきポイントを紹介していきます。
業者を見極める際の参考にして頂けると幸いです。
依頼しようか悩んでいる業者の口コミをネットで確認しておきましょう。
Googleマップの口コミはもちろん、業者によってはお客様の声をホームページで公開している場合があります。
身近な人で屋根の修理や葺き替えを行った人がいれば、どの業者に依頼したか、依頼してみてどうだったか実際に質問してみるのもおすすめです。
依頼を検討している業者に施工実績がどれくらいあるか、事前にチェックしておきましょう。
ホームページで施工事例を公開している業者が多くあります。
実際に業者に問い合わせを行ったときに、施工事例があるか質問してみるのも良いでしょう。
実績が少ない会社はダメというわけではありませんが、選ぶうえで心配になってしまいます。
なお屋根やさん（運営：植田板金店）は、年間の施工実績が3,000棟以上あります。
屋根の葺き替え工事を依頼するなら、地域密着型の業者を選ぶことをおすすめします。
地域に密着している業者であれば、トラブルが発生したときにすぐ駆けつけてもらいやすいです。
また、地元の天候や環境を考慮した提案も期待できます。
30坪の屋根を葺き替えするメリットに魅力を感じたら工事をご検討ください
屋根の葺き替え工事には新たな屋根材にできるといったメリットが多数存在していますが、デメリットもあることに注意してください。
費用も比較的高価である施工方法であるため、しっかりと納得してから施工を依頼するのがおすすめです。
本記事で紹介した内容を参考に、信頼できる業者へ葺き替え工事を相談してみましょう。
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