片流れ屋根は雨漏りが多いといわれる理由は構造にあった!対策を紹介
片流れ屋根は雨漏りが多いと聞き「自宅は大丈夫だろうか」と不安を感じる方もいるのではないでしょうか。
特に片流れ屋根で家を建てる予定がある方は、雨漏りを防ぐための対策を講じておきたいでしょう。
本記事では、なぜ片流れ屋根は雨漏りが多いのか、理由を解説します。
雨漏りを防ぐための対策も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
特に片流れ屋根で家を建てる予定がある方は、雨漏りを防ぐための対策を講じておきたいでしょう。
本記事では、なぜ片流れ屋根は雨漏りが多いのか、理由を解説します。
雨漏りを防ぐための対策も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
片流れ屋根の特徴
片流れ屋根とは、三角形をしておらず一方向に傾斜している形状の屋根を指します。
平屋や小さめの建物で取り入れられるケースが多く、デザイン性の高さから住宅でも取り入れられるようになりました。
片流れ屋根のメリットには次のようなものがあります。
・住宅の外観がシンプルでモダンな印象に仕上がる
・構造がシンプルで建築コストが抑えられる
・太陽光発電パネルを多く取り付けられる
・屋根裏のデッドスペースが比較的少なく、広めの空間を確保できる
一方、次のようなデメリットもあります。
・外壁が雨風や紫外線で劣化しやすい
・構造的に換気がしにくく、結露が起こりやすい
・台風など強風の影響を受けやすい
・北側斜線制限のある地域では、太陽光発電の効率が良くない可能性がある
環境によっては、片流れ屋根のメリットを十分感じられない場合もあるでしょう。
反対に、対策を講じればデメリットがさほど気にならない場合もあります。
本記事でも片流れ屋根のデメリットを軽減する対策を紹介するので、参考にしてください。
平屋や小さめの建物で取り入れられるケースが多く、デザイン性の高さから住宅でも取り入れられるようになりました。
片流れ屋根のメリットには次のようなものがあります。
・住宅の外観がシンプルでモダンな印象に仕上がる
・構造がシンプルで建築コストが抑えられる
・太陽光発電パネルを多く取り付けられる
・屋根裏のデッドスペースが比較的少なく、広めの空間を確保できる
一方、次のようなデメリットもあります。
・外壁が雨風や紫外線で劣化しやすい
・構造的に換気がしにくく、結露が起こりやすい
・台風など強風の影響を受けやすい
・北側斜線制限のある地域では、太陽光発電の効率が良くない可能性がある
環境によっては、片流れ屋根のメリットを十分感じられない場合もあるでしょう。
反対に、対策を講じればデメリットがさほど気にならない場合もあります。
本記事でも片流れ屋根のデメリットを軽減する対策を紹介するので、参考にしてください。
片流れ屋根で雨漏りが発生しやすい理由
片流れ屋根が雨漏りしやすいといわれるのは、次のような理由からです。
・雨水が建物の内側に浸入しやすい
・屋根や外壁が劣化しやすい
どちらも片流れ屋根の構造に起因するものです。
・雨水が建物の内側に浸入しやすい
・屋根や外壁が劣化しやすい
どちらも片流れ屋根の構造に起因するものです。
雨水が建物の内側に浸入しやすい
屋根面が二面以上ある屋根であれば、雨水は屋根材を伝って雨樋に流れて排水されます。
しかし、片流れ屋根は屋根面が一面しかありません。
屋根材を伝って流れ切れなかった雨水が、屋根の裏側を伝って建物の内側に浸入してしまう可能性があります。
特に屋根と外壁の接合部分の処理が不十分だと、塗装などが劣化していなくても雨漏りの危険が生じます。
また、片流れ屋根は雨樋が1箇所にしか設置されていません。
屋根から伝ってくる雨水を1箇所で全て排水しなくてはならず、負担がかかるため劣化も早まります。
雨樋が破損して正常に機能しなくなれば、屋根と外壁の間から雨漏りが発生するリスクがさらに高まります。
しかし、片流れ屋根は屋根面が一面しかありません。
屋根材を伝って流れ切れなかった雨水が、屋根の裏側を伝って建物の内側に浸入してしまう可能性があります。
特に屋根と外壁の接合部分の処理が不十分だと、塗装などが劣化していなくても雨漏りの危険が生じます。
また、片流れ屋根は雨樋が1箇所にしか設置されていません。
屋根から伝ってくる雨水を1箇所で全て排水しなくてはならず、負担がかかるため劣化も早まります。
雨樋が破損して正常に機能しなくなれば、屋根と外壁の間から雨漏りが発生するリスクがさらに高まります。
屋根や外壁が劣化しやすい
片流れ屋根は一方向にしか軒がなく、軒のない外壁は紫外線や雨風の影響を受けやすいです。
結果として劣化が早まり、雨漏りに発展しやすくなります。
デザイン性を高めるために軒を短くしてあると、なおさら外壁に雨が当たりやすくなります。
外壁の劣化が早まり、雨漏りのリスクも高めかねません。
また片流れ屋根は一方向にしか換気口を設けられず、風通しが悪くなりやすいです。
その分、湿度が屋根裏などに溜まりやすく、木材の劣化につながります。
木材の劣化は屋根全体に影響し、雨漏りに発展する可能性もあります。
結果として劣化が早まり、雨漏りに発展しやすくなります。
デザイン性を高めるために軒を短くしてあると、なおさら外壁に雨が当たりやすくなります。
外壁の劣化が早まり、雨漏りのリスクも高めかねません。
また片流れ屋根は一方向にしか換気口を設けられず、風通しが悪くなりやすいです。
その分、湿度が屋根裏などに溜まりやすく、木材の劣化につながります。
木材の劣化は屋根全体に影響し、雨漏りに発展する可能性もあります。
片流れ屋根で特に雨漏りしやすい箇所と修理方法
片流れ屋根で、特に雨漏りしやすいといわれているのは次のような箇所です。
・棟部分
・ケラバや破風
・軒部分
それぞれ雨漏りしやすい理由と、主な修理方法を解説します。
・棟部分
・ケラバや破風
・軒部分
それぞれ雨漏りしやすい理由と、主な修理方法を解説します。
棟部分
棟とは屋根材の最も高い部分のことを指します。
雨水の浸入を防ぐために設置されているのが「棟板金」です。
薄い金属製の板金で、時間の経過によりさまざまな劣化症状が現れます。
劣化によって棟板金を固定していた釘が浮いたり、めくれたりして隙間が生じると、そこから雨水が浸入して雨漏りにつながります。
片流れ屋根は、棟の片側に雨が当たりやすい構造です。
棟に不具合が生じると、雨水が屋根の傾斜に沿って建物に浸入しやすくなります。
雨漏りの理由が棟板金の経年劣化の場合、交換が必要です。
雨水の浸入を防ぐために設置されているのが「棟板金」です。
薄い金属製の板金で、時間の経過によりさまざまな劣化症状が現れます。
劣化によって棟板金を固定していた釘が浮いたり、めくれたりして隙間が生じると、そこから雨水が浸入して雨漏りにつながります。
片流れ屋根は、棟の片側に雨が当たりやすい構造です。
棟に不具合が生じると、雨水が屋根の傾斜に沿って建物に浸入しやすくなります。
雨漏りの理由が棟板金の経年劣化の場合、交換が必要です。
ケラバや破風
ケラバには、屋根と外壁の結合部分に雨が当たらないよう防ぐ役割があります。
破風板とは、ケラバの側面に取り付けられた板のことです。
片流れ屋根は一つの屋根面に長さがあるため、一般的な屋根に比べてケラバ方向へ流れる雨量も増えます。
負担がかかるため、一般的な屋根のケラバより劣化が早まってしまいます。
またケラバは雨風や紫外線の影響を受ける場所にあり、傷みやすい部材です。
ケラバや破風板が劣化すると、隙間が生じて雨水が内部に浸入しやすくなります。
加えてケラバにはゴミ・ホコリ・土などが溜まりやすく、詰まって雨水が溢れ雨漏りにつながるケースもあります。
ケラバや破風が劣化している場合の修理方法は、傷んでいる部分の交換です。
隙間をコーキングで埋めてしまい、雨水が入らないよう処理するのも効果的です。
破風板とは、ケラバの側面に取り付けられた板のことです。
片流れ屋根は一つの屋根面に長さがあるため、一般的な屋根に比べてケラバ方向へ流れる雨量も増えます。
負担がかかるため、一般的な屋根のケラバより劣化が早まってしまいます。
またケラバは雨風や紫外線の影響を受ける場所にあり、傷みやすい部材です。
ケラバや破風板が劣化すると、隙間が生じて雨水が内部に浸入しやすくなります。
加えてケラバにはゴミ・ホコリ・土などが溜まりやすく、詰まって雨水が溢れ雨漏りにつながるケースもあります。
ケラバや破風が劣化している場合の修理方法は、傷んでいる部分の交換です。
隙間をコーキングで埋めてしまい、雨水が入らないよう処理するのも効果的です。
軒部分
軒とは屋根材の傾斜の一番下、外壁より外側に突出している部分のことです。
軒先には雨樋が設置されています。
片流れ屋根は、屋根材が受けた雨水はすべて一方向に流れる構造になっています。
そのため、大量の雨水が流れてくる雨樋は負担が大きく劣化が早まりやすいです。
雨樋が破損すると雨水が溢れ出て軒天を傷める原因になり、屋内に浸入すれば雨漏りのリスクも高まります。
雨樋が詰まっている状態であれば、掃除をして詰まりを解消しましょう。
劣化や破損している場合は補修や交換が必要です。
すでに軒天から雨水が室内に浸入している場合は、軒天の張り替え補修を行います。
軒先が傷んでいると強風にあおられて屋根材がめくられる可能性もあるため、早めに対処しておくと安心です。
軒先には雨樋が設置されています。
片流れ屋根は、屋根材が受けた雨水はすべて一方向に流れる構造になっています。
そのため、大量の雨水が流れてくる雨樋は負担が大きく劣化が早まりやすいです。
雨樋が破損すると雨水が溢れ出て軒天を傷める原因になり、屋内に浸入すれば雨漏りのリスクも高まります。
雨樋が詰まっている状態であれば、掃除をして詰まりを解消しましょう。
劣化や破損している場合は補修や交換が必要です。
すでに軒天から雨水が室内に浸入している場合は、軒天の張り替え補修を行います。
軒先が傷んでいると強風にあおられて屋根材がめくられる可能性もあるため、早めに対処しておくと安心です。
片流れ屋根の雨漏り対策
片流れ屋根で雨漏りが発生しにくくするための対策には、次のようなものがあります。
・水切り板金をつける
・透湿ルーフィングで覆う
・換気ができる構造にする
具体的な内容を紹介します。
・水切り板金をつける
・透湿ルーフィングで覆う
・換気ができる構造にする
具体的な内容を紹介します。
水切り板金をつける
水切り板金は、屋根と外壁の取り合い部分からの雨水浸入を防ぐ板です。
板金・のし瓦・南蛮漆喰・モルタルなどを用いて、建物の内部に雨水が浸入しないようにします。
また、ケラバには専用の水切りがあります。
ケラバにゴミ・ホコリ・土などが溜まるのを防ぐため、設置すれば雨漏りを防止する効果も期待できます。
破風板を立ち上げるのも効果的です。
板金・のし瓦・南蛮漆喰・モルタルなどを用いて、建物の内部に雨水が浸入しないようにします。
また、ケラバには専用の水切りがあります。
ケラバにゴミ・ホコリ・土などが溜まるのを防ぐため、設置すれば雨漏りを防止する効果も期待できます。
破風板を立ち上げるのも効果的です。
透湿ルーフィングで覆う
棟から伝ってくる雨水を防ぐには、ルーフィング(防水シート)で覆って隙間をなくしてしまう方法が有効です。
透湿ルーフィングは湿気を通す機能があるため、雨水の浸入は防ぎつつ換気には影響を及ぼしません。
通常のルーフィングより、強度があって破れにくいのも特徴です。
屋根と外壁の取り合う部分をシーリングで埋める方法もありますが、シーリングが劣化すると隙間が生じ、そこから雨水が浸入してしまいます。
シーリングよりルーフィングの方が耐用年数は長く、交換や補修までの時間が長くなります。
透湿ルーフィングは湿気を通す機能があるため、雨水の浸入は防ぎつつ換気には影響を及ぼしません。
通常のルーフィングより、強度があって破れにくいのも特徴です。
屋根と外壁の取り合う部分をシーリングで埋める方法もありますが、シーリングが劣化すると隙間が生じ、そこから雨水が浸入してしまいます。
シーリングよりルーフィングの方が耐用年数は長く、交換や補修までの時間が長くなります。
換気ができる構造にする
湿気による屋根の劣化を防ぐために、換気しやすい構造も重要です。
送風ファンを設置し、屋根裏に空気の流れを作ると湿気が軽減できます。
そのほかにも、以下のような方法があります。
・換気棟を多く設置する
・軒天換気を全周に設置する
・妻壁での妻換気と併用する
屋根の形状によってとれる方法が異なるため、専門業者へ相談しましょう。
送風ファンを設置し、屋根裏に空気の流れを作ると湿気が軽減できます。
そのほかにも、以下のような方法があります。
・換気棟を多く設置する
・軒天換気を全周に設置する
・妻壁での妻換気と併用する
屋根の形状によってとれる方法が異なるため、専門業者へ相談しましょう。
片流れ屋根の雨漏りを防ぐにはメンテナンスが重要
片流れ屋根の雨漏りを防ぐには、メンテナンスが重要です。
不具合や劣化症状に早く気づければ、補修にかかる費用も抑えられます。
次のような方法で屋根の状態を確認しましょう。
・業者に点検を依頼する
・遠くから目視で確認する
それぞれのポイントを解説します。
不具合や劣化症状に早く気づければ、補修にかかる費用も抑えられます。
次のような方法で屋根の状態を確認しましょう。
・業者に点検を依頼する
・遠くから目視で確認する
それぞれのポイントを解説します。
業者に点検を依頼する
数年に1回など、定期的に業者へ点検を依頼しましょう。
プロの目で屋根の状態を見てくれるため安心です。
屋根の施工を依頼した業者が、点検も行っているか確認しましょう。
施工を依頼した業者の対応に不安がある場合は、新たに信頼できそうな業者を探して依頼しても良いでしょう。
自分で屋根に登るのは落下などの危険があるため、無理せず業者に任せてください。
プロの目で屋根の状態を見てくれるため安心です。
屋根の施工を依頼した業者が、点検も行っているか確認しましょう。
施工を依頼した業者の対応に不安がある場合は、新たに信頼できそうな業者を探して依頼しても良いでしょう。
自分で屋根に登るのは落下などの危険があるため、無理せず業者に任せてください。
遠くから目視で確認する
手軽にチェックする方法としては、家の外に出て遠くから屋根の状態を眺めてみるのがおすすめです。
屋根材のめくれなど、大きな不具合があれば目視でも分かります。
目視でわかるほどの不具合があれば、できるだけ早く業者に相談しましょう。
屋根材のめくれなど、大きな不具合があれば目視でも分かります。
目視でわかるほどの不具合があれば、できるだけ早く業者に相談しましょう。
片流れ屋根の雨漏りは定期的な点検で予防できる
片流れ屋根は雨漏りしやすいため、防水工事や定期的なメンテナンスの実施が重要になります。
実際に雨漏りが起こってから修理するより、早期に不具合を発見して修理をすれば費用も抑えられます。
片流れ屋根は強風に弱いデメリットがあるため、豪雨や台風の前にメンテナンスをしておくと安心です。
屋根が劣化していると、屋根材が剥がれて飛ばされる可能性もあります。
業者に屋根の劣化状況を点検してもらい、悪天候に備えてください。
定期的なメンテナンスで屋根の状態を万全にしておけば、急な強風でも安心して生活できます。
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実際に雨漏りが起こってから修理するより、早期に不具合を発見して修理をすれば費用も抑えられます。
片流れ屋根は強風に弱いデメリットがあるため、豪雨や台風の前にメンテナンスをしておくと安心です。
屋根が劣化していると、屋根材が剥がれて飛ばされる可能性もあります。
業者に屋根の劣化状況を点検してもらい、悪天候に備えてください。
定期的なメンテナンスで屋根の状態を万全にしておけば、急な強風でも安心して生活できます。
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