屋根カバー工法にガルバリウム鋼板はおすすめ？メリット、デメリットを紹介
屋根カバー工法は、近年、屋根のリフォームで多用されるようになった工事方法です。
なかでも、ガルバリウム鋼板は丈夫で寿命が長く、サビにくいなど、さまざまなメリットがあるためおすすめといわれています。
「屋根カバー工法って実際どうなんだろう？」
「ガルバリウム鋼板が良いと聞くけれど、具体的にどんなメリットがあるのだろう？」
屋根リフォームを検討している方のなかには、このように考えている方もいるかもしれません。
本記事では、ガルバリウム鋼板の屋根カバー工法がなぜおすすめなのか、メリットやデメリット、注意点などを解説します。
自宅の屋根を新しくしたいけれど、どの屋根材や工法が良いのか悩んでいる方は、ぜひご覧になって参考にしてみてください。
屋根カバー工法には長寿命のガルバリウム鋼板を選ぶのがおすすめ
自宅の屋根リフォームを考えている方におすすめなのが、長寿命のガルバリウム鋼板を使用した屋根カバー工法です。
屋根カバー工法とガルバリウム鋼板がそれぞれ、どのような工法・屋根材で、どういった点がおすすめなのかを解説していきます。
屋根カバー工法とは、既存の屋根の上から新しい屋根を張って被せる工事方法です。
通常イメージする屋根のリフォームは、古い屋根を撤去して新しい屋根に張り替える、いわゆる「葺き替え」です。
しかし屋根カバー工法では、古い屋根を残して上から新しい屋根材を取り付けていきます。
屋根材を丸ごと葺き替える方法と比較して、費用を抑えられ、工事期間が短縮できるのが屋根カバー工法のメリットです。
屋根を取り壊す際に出る騒音やホコリなども抑えられるため、近所へ迷惑をかけるのが気になる方にもおすすめといえます。
一方で、屋根の重量が増えて耐震性に影響が出たり、屋根材の劣化が進んでいる場合には適用できなかったりといったデメリットも存在するため注意が必要です。
屋根カバー工法に使用される屋根材には、いくつかの種類がありますが、なかでもおすすめなのはガルバリウム鋼板です。
アルミニウムや亜鉛、シリコンなどを含んだ合金をガルバリウム（アルミ亜鉛合金）と呼びます。
鉄製の鋼板にガルバリウムのメッキを施し、上から塗料を塗った屋根材をガルバリウム鋼板といいます。
サビに強く、耐久性に優れているのがガルバリウム鋼板の特徴です。
かつては住宅の屋根材として、鋼板に亜鉛メッキを施したトタン（亜鉛メッキ鋼板）がよく使われていました。
しかしトタンは耐用年数が短いため、現在はガルバリウム鋼板が用いられるようになっています。
屋根カバー工法でガルバリウム鋼板を選ぶのがおすすめのケース
屋根リフォームの際、ガルバリウム鋼板を選択するのがおすすめなのは、次のようなケースです。
・自宅の屋根がアスベストの場合
・費用を抑えたい場合
詳しく解説します。
自宅の屋根にアスベストが使用されている場合は、屋根カバー工法を選ぶのがおすすめです。
アスベストは石綿とも呼ばれ、丈夫で熱や酸にも強いため、かつては建材や断熱材など、さまざまな分野で使われていました。
しかし現在では発ガン性が指摘され、製造・使用が禁止されています。
アスベストが使用された屋根を葺き替える場合、有資格者による工事や廃棄物処理などで大きな費用負担を覚悟しなくてはいけません。
アスベストの屋根には撤去や廃棄の必要がなく、工事費用を抑えられて寿命も長いガルバリウム鋼板の屋根カバー工事がおすすめです。
屋根リフォームの工事費用を抑えたい場合にも、屋根カバー工法がおすすめです。
屋根カバー工法は、古い屋根を撤去しないため廃材があまり出ない工法で、葺き替え工事よりも処理費用を抑えられます。
さらにガルバリウム鋼板なら耐久性もあるため、一度リフォームを行うと長持ちしてくれるでしょう。
屋根工事の費用を安く済ませて、将来のリフォーム費用も抑えたい方はガルバリウム鋼板を検討してみてください。
屋根カバー工法でガルバリウム鋼板を選択する際には、次の点に注意が必要です。
・屋根瓦には施工できない
・下地の劣化がひどい場合は施工できない
詳しくみていきましょう。
屋根カバー工法は、どんな種類の屋根にも適用できるわけではないため注意が必要です。
使用できるのは、金属屋根やアスファルトシングルなどです。
屋根瓦には施工できません。
屋根カバー工法は、現在の屋根の傷みがひどい場合には施工できません。
たとえば下地の腐食が進んでいるケースでは、上からガルバリウム鋼板を張ってもメリットである耐久性が活かせず、すぐにダメになってしまいます。
下地や屋根の劣化がひどい場合は、屋根カバー工法ではなく葺き替え工事が必要になります。
屋根カバー工法で屋根材にガルバリウム鋼板を選ぶと、次のようなメリットがあります。
・長寿命で耐久性に優れている
・軽いので屋根カバー工法に向いている
・ひび割れ、錆びが起きにくい
ガルバリウム鋼板がもつさまざまな利点について、それぞれ詳しくみていきましょう。
ガルバリウム鋼板は、非常に耐久性に優れた屋根材です。
ガルバリウム鋼板の耐用年数は25～30年といわれており、長寿命となっています。
一度工事を行うと、次のリフォームまでの期間が長いため、安心して住めるとともに、将来の工事費用節約にもつながるでしょう。
屋根カバー工法は一度施工すると、2回目の工事はできない方法となっており、なおさらガルバリウム鋼板を選ぶメリットが高くなっています。
ガルバリウム鋼板は頑丈であると同時に軽量で、屋根カバー工法に向いているのも特徴です。
屋根カバー工法では、古い屋根の上から新しい屋根を張っていくため屋根が二重になり、重い屋根材を使用すると重量が大きくなり過ぎてしまう可能性があります。
屋根が重くなると地震の際、耐震性に悪影響をおよぼす恐れがあるため危険です。
ガルバリウム鋼板は軽量な屋根材のため屋根への負担も少なく、屋根カバー工法に適した屋根材といえるでしょう。
ガルバリウム鋼板は、金属でできているため丈夫でひび割れが起きにくく、雨漏りのリスクを低減できます。
雨漏りが起きると、屋根材の内部にまで水が浸入して錆びる恐れがあるため、ひび割れしにくい屋根材のほうが長持ちするのです。
またガルバリウム鋼板には、万一表面にサビが発生した場合でも、メッキ中の亜鉛が反応して溶け出してサビを包み込み、悪化を防ぐ防食機能が備わっています。
メーカーによっては塗膜保証や穴あき保証などがついている場合もあり、さらに安心して使用できるでしょう。
多くのメリットをもつガルバリウム鋼板ですが、以下のようなデメリットも存在しています。
・断熱効果がない
・見た目の好き嫌いが分かれる
それぞれ詳しくみていきましょう。
ガルバリウム鋼板は金属製のため、一般的には断熱効果がないとされます。
屋根をガルバリウム鋼板にすると夏暑く、冬寒いと思っている方もいるようです。
しかしガルバリウム鋼板で断熱が問題になるのは、断熱材一体型でない製品を使っているケースがほとんどです。
断熱材と一体になった製品なら、十分な断熱効果をもっています。
屋根カバー工法でガルバリウム鋼板を使用する際は、断熱材一体型を検討すると良いでしょう。
ガルバリウム鋼板は、人によって見た目の好き嫌いが分かれる屋根材です。
独特な外見をスタイリッシュでかっこいいと感じる人もいれば、安っぽい、倉庫の屋根のようだと思う人もいるでしょう。
好みは人それぞれのため、自分や家族が外観的にガルバリウム鋼板の見た目を気に入らない可能性もあります。
屋根材を選択する際は価格や機能だけでなく、リフォーム完成後どのような屋根にしたいのか、事前によく話し合っておきましょう。
ガルバリウム鋼板で屋根カバー工法を行うなら業者に依頼しよう
屋根をリフォームする際、既存の屋根の上から新しい屋根を張っていく屋根カバー工法を選択すれば、費用を抑えて工事期間を短縮できます。
特におすすめの屋根材がガルバリウム鋼板です。
耐久性が高く長寿命なうえ、ひび割れやサビなどが起きにくく、軽量で屋根カバー工法に最適といえるでしょう。
屋根のリフォームを行う際はDIYではなく、必ずプロの業者に依頼しましょう。
自分でやれば費用が浮くと考える方もいるかもしれませんが、DIYだと作業品質が保証できないばかりでなく、工事中に転落事故などを起こす恐れもあります。
自宅の屋根リフォームでガルバリウム鋼板による屋根カバー工法をお考えの方は、ぜひ専門業者に相談してください。
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