屋根修理は火災保険の適用対象になる？申請方法やポイントを解説
「屋根の修理に火災保険は使えるのか」「どうやって火災保険を使用して、屋根修理するのか」など、気になる方もいるのではないでしょうか？
台風や大雨などの自然災害で屋根が破損した場合、火災保険で屋根の修理が可能です。
本記事では火災保険が適用される条件や、保険の申請を行う方法を紹介します。
火災保険で屋根修理を考えている方はぜひご確認ください。
自然災害で屋根が破損した場合、修理に火災保険を適用できることがあります。
たとえば屋根の一部が台風によって剥がれた場合、火災保険が適用される可能性が高いです。
加入している保険の内容によって適用条件が異なります。
あくまで最終判断は保険会社が調査のうえ適用可否を判断しますので、ご注意ください。
適用される場合、保険会社指定の書類を準備して申請すればお金が振り込まれます。
火災保険に入っているのであれば、契約内容をご確認のうえ申請してみましょう。
屋根の修理に火災保険を適用できる条件は、以下のとおりです。
・被災から3年以内に申請すること
・風災、雪災、雹災によること
・修理費用が免責金額を上回ること
順番に説明していきます。
災害発生から3年以内に火災保険の申請をする必要があります。
なぜなら保険法第95条によって、定められているからです。
また「損害を発見した日時から3年」ではなく「災害発生時から3年」なので、タイミングには気をつけなければなりません。
火災保険を使う場合、災害が発生したら屋根の状態をなるべく早く確認しましょう。
災害発生から3年以上経過すると、火災保険は適用できません。
風災、雪災、雹災などの自然災害によって屋根に不具合が発生した場合、火災保険が適用されます。
身近な災害でいうと、台風や大雪などです。
台風で屋根が剥がれたり、大雪で屋根が破損したりすると火災保険の適用対象になります。
大型台風がきたり、大雪が屋根に積もったりした場合は、屋根も破損しやすいです。
自然災害が来た後は、屋根が破損していないか確認しましょう。
屋根の修理費用が保険の免責金額を上回ると、火災保険の対象になります。
火災保険の免責金額とは、契約者が自己負担する金額のことです。
一般的に火災保険の免責金額は、上限で20万円と定められていることが多いです。
屋根の修理費用が20万円以上であれば、実質の費用負担0円で屋根修理できる可能性があります。
業者に見積もりを取り、修理費用を確認しておきましょう。
同時に火災保険の内容を事前に確認し、免責金額を把握しておくと良いです。
屋根修理に火災保険を適用できない事例を紹介します。
・経年劣化で屋根が破損している
・地震や噴火による災害で屋根が破損している
・施工不良による損害
順番に説明していきます。
月日が経つことで自然と劣化してしまった屋根に、火災保険は適用できません。
屋根を施工してから時間が経つと、サビや色褪せが発生する可能性があります。
特に板金屋根の場合、自然に発生した傷からサビにつながる場合もあります。
サビが進行して屋根が腐食しても火災保険では直せないので注意しましょう。
地震や噴火による被害には火災保険が適用されません。
たとえば地震によって津波が発生し、屋根が破損したとします。
その場合は火災保険の適用外です。
風災・雪災・雹災は火災保険が適用できる可能性が高いものの、地震や噴火による災害には適用されません。
屋根の施工時に不良があった場合も火災保険の適用外です。
「新築やリフォーム時に施工不備があった」と保険会社にみなされると、保険はおりません。
・施工時に屋根を傷つける
・防水処理を施していない
・不適切な屋根材の施工
上記のような事例から雨漏りにつながっても、修理時に火災保険は使えません。
このような事例を防ぐためにも、不備なく屋根工事をしてもらえる業者を選びましょう。
屋根修理に火災保険を適用するには、以下の手順で進めてください。
・保険会社に連絡する
・修理業者を選定する
・保険金の受け取りと工事開始
各手順について詳しく解説していきます。
火災保険を使う場合、まずは保険会社に連絡しましょう。
保険申請に必要な資料は、届くまでに時間がかかってしまいます。
申請には以下の書類等が必要です。
・保険金請求書
・見積書
・破損箇所の写真
なるべく早めに保険会社に雛形を送ってもらったり申請に必要な書類を事前に揃えたりしましょう。
請求期限を迎えるのを防ぐため、また保険金を早く受け取るためにも、保険を適用したい場合は早急に保険会社へ連絡しましょう。
保険会社への連絡が終わったら修理業者を選定します。
施工実績や資格所有者の在籍有無で修理業者を選ぶと失敗しにくいです。
施工実績が豊富な業者は、ある程度の信頼を得ている業者と言えます。
また資格所有者が多数在籍していれば、知識やノウハウがある業者だと言えるでしょう。
一度の工事で完璧に修理し無駄な手間と時間をかけないためにも、修理業者は慎重に選ぶと良いです。
最後に保険金を受け取り工事を開始します。
保険会社の現場調査後、火災保険の適用が認められると、保険金の受け取りが可能です。
火災保険金は申請から原則30日以内に振り込まれます。
保険会社から保険金を受け取ったら業者に工事をお願いしましょう。
屋根修理に火災保険を適用する時のポイントを紹介します。
・できるだけ早く申請を行う・契約者が火災保険の申請を行う
・火災保険の審査が通ってから修理業者にお願いする
・優良業者を選ぶ
順番に説明していきます。
火災保険の適用には、被災から3年以内に申請をする必要があるという決まりがあります。
申請を放置していると、火災保険がもらえなくなる可能性があるので注意が必要です。
申請をする際は被災してからできるだけ早く行うのがおすすめです。
期限が3年間あるからといって後回しにせず早めに対応を行いましょう。
保険の契約者が火災保険の申請を行いましょう。
契約者以外が申請を行うと契約違反となってしまいます。
場合によっては、保険金が受け取れない可能性もあるので注意が必要です。
書類作成方法がわからない場合は、書類作成のサポートだけを第三者にお願いしましょう。
申請自体は必ず本人が行ってください。
業者に修理をお願いするのは、火災保険の審査後にしましょう。
火災保険が受け取れなかった場合、修理費用が実費になってしまいます。
「絶対に火災保険が受け取れるから修理を進めましょう」と契約を急かす業者に注意してください。
口約束で契約を結んだものの、いざ保険金がおりない場合でもしっかり料金を請求してくる、いわゆる悪徳業者の恐れがあります。
保険金の申請が通ってから修理を進めましょう。
火災保険の適用時に限らず、屋根の工事には優良業者を選びましょう。
なぜ優良業者を選んだ方が良いかというと、施工不良や手抜き工事のリスクが低いからです。
施工後に再度依頼する必要もなく、無駄な手間とお金がかかることがありません。
業者や保険会社の間に立ってやり取りをするのは非常に手間です。
屋根の修理をする際は、業者選びが最も大事です。
火災保険を活用して安心して屋根修理を依頼できる業者の探し方
火災保険を利用して屋根修理を行うためには、安心して依頼できる業者を見極めることが重要です。
安心して依頼できる業者を見極めるポイントは以下の通りです。
・地元密着の業者
・修理実績が多数ある業者
・修理の保証がある業者
・建築に関する資格所有者が在籍している業者
各項目を解説していきます。
地元密着で営業している業者は、それだけ地域の人から信頼されて頼られた結果、営業を続けられている可能性があります。
地域の気候にもくわしく、地域の事情を考慮した屋根修理が可能なのも魅力です。
また近場の業者なら、何かあったときにすぐ相談したり駆けつけてもらいやすかったりするため、万が一のときも安心感があります。
遠い業者だと施工やメンテナンスを依頼する際も交通費が余計にかかってしまい、割高になってしまう恐れがあります。
まずは近場の業者を優先してチェックしてみてはいかがでしょうか。
修理実績が多数ある業者に依頼するのもおすすめです。
修理実績が多数あるということは、それだけ多くの現場で経験を積んでいる証拠です。
もちろん実績の多い少ないで優劣を決めることはできませんが、業者を選ぶ時の判断基準の一つにはなるでしょう。
一般的に施工実績は、業者のホームページに掲載されている場合が多い印象です。
まずは業者のホームページをチェックしてみましょう。
保証があると後から問題が起きても安心です。
悪徳な業者の場合、応急処置だけ施しておいて問題があっても対応しないというケースがあります。
しっかりとアフターフォローをしている業者なら、保証をつけてもらえるはずです。
「保証があるとはいっていない」など後からトラブルにならないよう、保証書は必ず書面でもらいましょう。
建築に関する専門資格を所有している職人が在籍している業者であれば、適切に屋根を修理してもらえる可能性が高いです。
資格があるから安心とは限りませんが、業者を選ぶ際に一定の目安にはなるはずです。
資格の有無は業者のホームページで掲載されていることが多いです。
屋根やさん（運営：植田板金店）には一級建築施工管理技士や宅地建物取引士など、建物に関する資格を取得した職人が複数在籍しています。
詳しくは
こちらをご確認ください。
火災保険で屋根修理をする際に起こる可能性があるトラブル
火災保険で屋根修理をする場合、信頼できない業者に依頼してしまうとトラブルが起きる危険性があります。
起こる可能性があるトラブルは以下の通りです。
・火災保険適用といわれたが実際は適用されなかった
・保険の申請に手数料を取られた
・虚偽の火災保険の申請をして詐欺に加担してしまった
・修理をキャンセルしようとすると違約金を請求された
各トラブルの詳細を解説します。
「うちに頼めば火災保険が適用されるので、無料で修理ができますよ」というような甘い言葉で勧誘する悪徳業者があります。
災害による屋根の破損などであれば火災保険は適用されるが、経年劣化などの場合は火災保険を適用できません。
火災保険が適用されなかった場合は、依頼主が実費を払う必要があります。
甘い言葉につられて安易に修理を依頼すると、後からトラブルになる可能性があるため注意しましょう。
業者を見極めるときは即決せず、じっくりと検討する時間を持つことが大切です。
火災保険の申請に関して手数料を要求する業者がいます。
火災保険の申請は手数料なしで請求可能なので、手数料分の金額を損することになってしまいます。
火災保険の申請は業者に任せずに自分で行うのがおすすめです。
自分は知らなかったとしても、業者にいわれるがまま虚偽の申請をして火災保険を受け取ると大きなトラブルになってしまいかねません。
業者にすべてを任せずに自分で保険会社に問い合わせて、火災保険の対象になるかどうか確認しましょう。
契約している保険の内容を確認して保険会社に問い合わせを行い、対象となる場合は自分で申請を行いましょう。
火災保険がおりるかどうかは保険会社が決めることです。
業者が「ぜったいに火災保険を適用できるから手続きはすべてお任せください」と言い切って強く契約を促す場合は注意した方がよいでしょう。
業者とのやり取りしていくうちに不審なところがあり、最初聞いていた内容と話が違うと思いキャンセルを申し出た際にキャンセル料を請求するような業者もいます。
最初に契約する時点で信頼できる業者かどうかを見極めることが大切です。
一度依頼してしまうと、その業者のペースにのせられてしまう可能性があるので要注意です。
屋根の修理費用が決まるにはいくつかの要素があります。
要素の例として、以下のようなものがあります。
・屋根の破損具合
・屋根の素材
・屋根の広さ
各要素の詳細を解説していきます。
屋根がどの程度破損しているのかによって、修理費用は大きく変わります。
部分補修でいいのか、屋根全体の修理が必要なのかは費用に大きく関連する要素です。
破損が深刻な場合は屋根を全部作り直すような大規模なものになり、かかる費用も大きくなります。
屋根がどのような素材でできているのかによって修理代金は異なります。
屋根の素材の種類は主にスレートや瓦、金属があります。
今の屋根にどのような素材が使われているのかは、費用に大きくかかわる要素です。
家が大きいと屋根も広くなり、その分修理費用が高くなる可能性があります。
修理が必要な部分の広さにもよりますが、大きい屋根の方が修理費用は高くなる傾向があります。
火災保険で屋根修理を行うことに関してよくある質問を紹介します。
・雨漏りは火災保険で直せる？
・火災保険が適用される風災の被害はどの程度から？
・スレート屋根の割れは火災保険適用範囲内？
各質問に関して回答をしていきます。
火災保険の対象となるかどうかは、自然災害の影響で起きた破損であるかという点で判断されます。
経年劣化で雨漏りがした場合は火災保険を適用できません。
自然災害の影響で起きた雨漏りなら火災保険が適用される可能性はあります。
火災保険が適用されるか否かは、火災保険の会社が派遣する調査員が判断します。
火災保険の適用かを自分で勝手に判断したり業者にいわれるがまま決めつけたりすると、あとからトラブルになる可能性があるため慎重に判断しましょう。
風によって損害（風災）が起きていれば保証の対象となる可能性があります。
ただし、保険の種類によってはいくら以下の損害の場合は保険が適用されないといった免責金額が設けられているので注意です。
風災の被害の場合も保険が適用されるかは、最終的には保険会社の調査員の判断となるため、安易に決めつけるのはやめましょう。
スレート屋根は割れやすい素材です。
スレート屋根の場合でも、災害による破損であれば火災保険が適用される場合があります。
経年劣化による破損と判断されれば火災保険は適用されません。
本記事では、屋根修理に火災保険を適用するための条件や手順を紹介しました。
地震や噴火以外の自然災害によって屋根に不具合が発生した場合は、火災保険を適用して修理できる可能性があります。
今回紹介した手順で火災保険を申請し、審査が通るかどうか待ちましょう。
保険金の申請が通ったら、業者に依頼して屋根修理を進めましょう。
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