天窓（トップライト）が雨漏りする原因とは？修理方法も解説
「どうして天窓が雨漏りしてしまうのだろう？」
「雨漏りした天窓はどのように修理すればよいのだろう？」
日光を室内に取り込んだり、開放感を出したりしやすいのが天窓（トップライト）です。
屋根に設置する天窓は、建物の中でも雨漏りしやすい部分です。
本記事では天窓の雨漏りについて、以下の点を中心に解説します。
・天窓が雨漏りする原因
・雨漏りした天窓を修理する方法
・天窓の役割
なぜ天窓が雨漏りしてしまうのか、天窓が雨漏りしたときの修理方法などについて解説していますので、ぜひ最後までご一読ください。
天窓が雨漏りする主な原因は下記の通りです。
・コーキング剤やゴムパッキンの経年劣化
・防水シートやエプロンの経年劣化
・天窓のガラスのひび割れ
・天窓周りの施工不良
・ゴミや落ち葉の詰まり
天窓が雨漏りを起こす原因についてそれぞれ解説しますので、ご自宅の天窓にあてはまるものがないかチェックしてみてください。
時間の経過とともにコーキング剤やゴムパッキンが劣化することで、天窓が雨漏りする場合があります。
防水効果のあるコーキング剤がひび割れしたり、窓枠にすき間ができたりすることで、そこから水が入り込みやすくなるためです。
また、ガラスと屋根のすき間を埋めているゴムパッキンが劣化した場合も、防水効果が弱まって雨漏りしやすくなります。
ゴムは長い間日光や雨風にさらされていると劣化して固くなり、ひび割れができたりすき間ができたりします。
天窓が雨漏りした際は、コーキング剤やゴムパッキンの状態を確認してみましょう。
防水シートやエプロンの経年劣化により、天窓が雨漏りする場合もあります。
屋根材のすき間から雨水が浸入しないよう、天窓の周りにも防水シートが使われます。
経年劣化で防水シートに穴があいたり裂けたりすると、そこから雨水が入り込んでしまうのです。
瓦屋根など凹凸がある屋根には、屋根のすき間に雨水が入り込まないようにエプロンを貼り付けます。
天窓の下に取り付けたエプロンが、日光や雨風にさらされ穴があくと、排水が上手くできなくなり、雨漏りの原因になります。
天窓が雨漏りした際は、防水シートやエプロンが破れていないか確認してみてください。
天窓のガラスにひびが入ることで、雨漏りを起こす場合もあります。
日光の熱や強風で飛んできた物体がぶつかり天窓のガラスが割れることで、そこから雨水が入り込んでしまいます。
ガラスの破片が床に散らばっている危険性があるので、ひび割れを見つけたときは足元に注意してください。
小さいひび割れの場合は気づきにくいので、天窓が雨漏りしたら専門業者に点検してもらい原因を突き止めましょう。
天窓の雨漏りは、窓周りの施工不良が原因となる場合もあります。
水切り板や防水シートがきちんと設置されていなかったり、天窓の組み込みが正しく行われなかったりするなど、業者の施工の不備が起こるケースもあります。
家を建てたばかり、あるいはリフォーム直後のタイミングで天窓から雨漏りが起きた場合は、施工不良を疑いましょう。
天窓の雨漏りに気づいたときは施工業者に連絡し、対応してもらえるよう依頼してみてください。
雨漏りを引き起こすもうひとつの原因が、ゴミや落ち葉などの詰まりです。
ゴミが詰まったり鳥の巣で塞がれたりすると、雨水の流れが変わり上手く排水できなくなってしまいます。
雨水が溜まることで建物の内部に浸水してしまい、結果として雨漏りが発生するのです。
水が溜まった状態を放置すると屋根の下地まで劣化してしまい、被害を拡大させる恐れがあります。
天窓が雨漏りした際は、できるだけ早く専門業者に修理を依頼するのがおすすめです。
天窓（トップライト）が雨漏りした際に発生するリスク
天窓が雨漏りした際に見られる症状には、下記があります。
・見切り材や壁紙の変色、黒ずみ
・天窓（トップライト）以外の箇所からの漏水
窓から直接水が滴り落ちていなくても、下記に該当する症状がある場合には注意が必要です。
以下では、各症状の原因や危険性を具体的に解説します。
天窓のガラスから漏水している場合、見切り材（天窓と屋根の接合部を覆う部材）や壁紙にシミができることがあります。
劣化のあるパッキンから浸入した雨水が屋根の傾斜によりサッシ枠の下方に溜まり、軒先側の壁を伝って流れるためです。
浸水の原因がガラスの破損の場合も、同様の現象が起こります。
汚れの溜まった雨水が浸入した場合、見切り材や壁紙が黒く変色することがあります。
天窓からの漏水を放置していると、壁紙の剥がれやカビの増殖につながりかねません。
カビはアレルギーや喘息などの健康被害を引き起こす要因なので、発生前に補修することが大切です。
雨漏りの原因が天窓と屋根の接合部からの漏水である場合、天窓以外の箇所から雨漏りすることがあります。
天窓から直接雨漏りしない理由は、下地材の劣化により接合部から浸入した雨水がそのまま屋根裏などに回ってしまうためです。
防水シートの破れやエプロンの穴あきがあると、雨水が屋根の内部に浸入しやすくなります。
さらに天窓周りにゴミが溜まっていると水はけが悪くなり、天窓内部への雨水の逆流から被害が増大しかねません。
屋根裏に回った水が天井を介して室内に浸水すると、天窓とは離れた箇所から雨漏りが生じます。
天窓から屋根裏に水が回ってしまっている場合、漏水への気づきが遅れて被害が増大しがちです。
雨漏りした天窓を修理する方法は下記の通りです。
・部分修理
・ゴミや異物の撤去
・天窓の交換
・天窓の撤去
雨漏りした天窓の直し方を解説しますので、天窓が雨漏りしてしまった方や事前に修理方法を知っておきたい方は参考にしてください。
天窓の雨漏りの原因となっている箇所が限定されている場合は、部分的な補修をすれば修繕できます。
コーキング剤を打ち直してすき間を埋める、パッキンを交換するなどして、症状を改善しましょう。
防水シートが劣化している場合は新しいものに張り替え、雨水の浸入を防ぎます。
ただ天窓本体の劣化が進んでいる場合は、天窓の交換や撤去が必要な場合もあります。
ゴミや異物が詰まっている場合は、周囲の屋根材を撤去して取り除きます。
障害物が取り除かれれば雨水が正常に流れるようになり、雨漏りを防止できます。
天窓に付着しているゴミの撤去は高所での作業となり、屋根材の取り外しも必要なため、必ず専門業者に依頼しましょう。
天窓のガラスが割れたり窓枠が腐食したりしている場合は、新しい天窓に交換するのがおすすめです。
天窓本体を取り替えることで雨漏りを防止でき、室内や建物を濡らさずに済みます。
ただ撤去費用と天窓の購入費がかかるため、修繕費用はやや高額になります。
雨漏りのリスクを減らしたい、メンテナンスの手間をかけたくないという方は、天窓を撤去するのもひとつの方法です。
天窓を撤去する際は、既存の天窓を取り外し、下地と防水シートを取り付けて上から屋根材を張り付けます。
天窓を撤去することで雨漏りのリスクは防げますが、撤去費用がかかり工事も必要なため、費用は高額になります。
天窓（トップライト）の雨漏り修理を依頼する業者の選び方
天窓の雨漏り修理を業者へ依頼するときには、下記のポイントをおさえておくのがおすすめです。
・施工実績が豊富にある業者を選ぶ
・保証内容が充実しているか確認する
・資格所有者が在籍しているか確認する
・地域に密着した業者を選ぶ
・口コミ評判が高いかチェックする
それぞれ詳しく解説するため、天窓の雨漏り業者を選ぶ参考にしてください。
施工実績が豊富な業者だと信頼感があり、初めての工事でも安心です。
実績数が豊富な業者は多くの施工をおこなってきたことがわかるほか、お客様が満足している証ともいえます。
さらに、これまでどのような施工をしてきたのか、工事にかかる料金はどれくらいかなども確認しておくのがおすすめです。
各工程の写真や動画を含む具体的な内容があると、工事のイメージがつかみやすくなります。
屋根やさんは年間施工実績3,000棟以上を誇り、住宅に適した天窓の雨漏り修理を提案しています。
工事内容や見積もりの確認とあわせて、保証内容も重視してください。
業者に悪気がなくても、施工の際にミスが起きてしまう可能性はあります。
万が一のトラブルに対応してもらえると工事後も安心です。
保証を確認するときには、内容のほか受けられる条件や期間も聞いておくことがおすすめです。
保証の対象外とされるトラブルが多かったり、対象部位が限定的であったりする内容では意味がなくなります。
屋根やさんは雨漏りの10年保証がついています。
施工によって雨漏りが見つかった場合は無償で補修・修復工事をおこなうため安心です。
保証書という形で書面に残してもらい、なくさないように保管してください。
依頼する業者に資格所有者が在籍しているかどうかも、業者を選ぶ基準のひとつです。
経験と知識が豊富な職人に任せると安心できます。
屋根やさんは下記の資格所有者が在籍しています。
・一級建築施工管理技士
・一級建築板金技能士
・二級建築士
・建築板金基幹技能者
資格がなくても腕のよい職人は多くいますが、業者選びに悩んだら参考にしてみてください。
地域に密着した業者はエリアの特性を理解しています。
住宅に適した工事内容を提案でき、施工不良のリスクが低くなる点が特徴です。
さらに、住んでいるところと同じエリアの業者なら、トラブルにも早急に対応してくれる可能性があります。
屋根やさんは地元密着の屋根イベント「屋根展」を定期的に開催中です。
屋根リフォーム・雨漏り専門の屋根やさんならではのイベントで、気になることを相談できるメリットがあります。
口コミ評判は実際に施工した方のリアルな声です。
よいことはもちろん悪いこともわかるため、業者選びの参考にできます。
担当者の雰囲気はどうだったか、仕上がりに満足はできているかなどは、公式ホームページからではわかりません。
理想の修理をするためにも口コミ評判は要チェックです。
天窓（トップライト）からの雨漏りは結露の可能性もある
天窓からの水滴は雨漏りではなく、結露の可能性もあります。
湿った暖かい空気が冷えた窓ガラスに触れると温度が下がり、空気中の水蒸気が水滴に変わることで結露が発生します。
天窓はほかの屋根の部分と比較して断熱性能が低い傾向です。
寒暖差や湿度の差により結露が発生しやすい部分のため、結露のしずくが下に落ちて、雨漏りと勘違いする場合があります。
雨漏りか結露か判断できないときには、一度業者へ点検してもらうと安心です。
天窓（トップライト）からの雨漏りが発生しやすくなる要因
天窓が雨漏りする要因は主に3つあります。
・屋根の傾斜がゆるやか
・降雨量の増加
・急激な気温の変化
それぞれ詳しく解説します。
屋根の傾斜がゆるやかな場合、天窓から雨漏りしやすくなります。
水の流れが悪くなるため、天窓周辺にたまってしまうことが理由のひとつです。
とくに、急な豪雨がおそったり積雪の多い地域では雪解け水が原因になったりして、天窓から水が浸入するケースがあります。
屋根の勾配がゆるい場合は自然災害のあとに点検をおこない、雨漏りしていないかの確認が大切です。
近年では降雨量が増加し、設計当初の防水構造の限界を突破しているケースがあります。
気象庁のデータではより強度の強い雨ほど増加率が大きくなっていて、1980年頃と比較すると2倍程度に頻度が増えているとのデータが出ています。
記録的な豪雨が長時間にわたると天窓の排水が追いつきません。
天窓の接合部から雨水が漏れ出すことがあり、雨漏りにつながってしまいます。
激しい気温の変化は天窓が雨漏りする要因のひとつです。
寒暖差が激しい地域では温度差が大きくなり、材料の収縮や膨張が繰り返されて隙間ができるリスクが上がります。
天窓に使用されるコーキング材やゴムパッキンは経年劣化が避けられません。
気温の変化を受けやすい地域では通常よりも劣化が早まるおそれがあるため、注意が必要です。
天窓（トップライト）の修理費用は雨漏りの原因によって異なる
天窓の修理費用は、雨漏りの原因によって大きく異なります。
パッキンやガラスの破損が原因であれば、部分的な補修で済むので比較的安価です。
天窓周辺のゴミ溜まりからくる漏水の場合も、清掃だけで雨漏りを解決できるため費用を抑えられます。
ただし雨水の逆流により屋根裏まで水が回っていると、下地材などの状態に応じて追加で補修が必要になるかもしれません。
防水シートやエプロンの劣化が原因で雨漏りしている場合、下地材が腐食している可能性があります。
天窓の交換や撤去が必要となり、費用は高額になりがちです。
劣化の状況によっては屋根の葺き替えを検討する必要が生じ、費用はさらに高くなります。
天窓からの雨漏りがある場合は軽視せず、業者に依頼して原因をしっかり点検してもらいましょう。
天窓（トップライト）が雨漏りした際の応急処置の仕方
天窓が雨漏りした際は、真下に雨水を受けるバケツを置き、床にビニールシートを敷いておきます。
家具や家電などを濡れない場所に移動させることも、被害を最小限にするうえで大切です。
天窓の修理は高所での作業になるため、無理をして自分で直そうとしないでください。
DIYをすることで、かえって雨漏りの症状を悪化させてしまう恐れがあります。
特に室内側からの補修は天窓の交換などと異なり容易に見えますが、注意が必要です。
室内から漏水部のコーキング処理を行った場合、行き場のなくなった雨水が外壁内部や屋根裏などに流れてしまうリスクがあります。
一時的に雨漏りを食い止められたように見えても、見えないところで被害が拡大しかねません。
家全体のダメージを抑えるためにも、専門業者に修理を依頼するのがおすすめです。
天窓（トップライト）の雨漏りをDIYで修理しないほうがよい理由
天窓の雨漏りはDIYで修理しないことをおすすめします。
・高所作業は危険がともなう
・不具合が悪化する
・余計な出費が発生する
それぞれ詳しく解説するため、DIYを検討している方は参考にしてください。
天窓は高いところに位置している場合が多く、落下リスクが高まり危険です。
慣れている業者なら必要最低限の人数で作業しますが、DIYだと1人でおこなうこともあるのではないでしょうか。
慣れない脚立やはしごを使用した作業はスムーズにできない可能性があります。
さらに、サポートしてもらえる方がいないと安全に作業を進められません。
身の安全を守るためにもDIYは避けたほうがよいといえます。
間違ったメンテナンスをすると状況が悪化する可能性があります。
Web記事や動画を見ながら作業しても、天窓の雨漏り修理経験がないと正しいかの判断ができません。
道具や材料を間違えていると、メンテナンスしたはずが逆に天窓を傷めてしまうケースもあります。
時間と手間をかけて修理しても雨漏りの状況が改善されなければ、結局業者へ依頼することになります。
雨漏りは住宅の寿命を縮めるため早急な修繕が必要です。
状況が悪化しないうちに業者へ依頼するのがおすすめです。
DIYして雨漏りが改善しなければ、そろえた道具や材料がむだになります。
結局DIYしたあとに業者へ頼むことになるため、余計な出費になる可能性があります。
自分でできるか不安な場合は無理にDIYせずに、最初から業者へ相談してください。
天窓（トップライト）の修理に火災保険が使える場合がある
天窓の修理費用は、状況によって火災保険で補える場合があります。
火災保険とは、火災や落雷などによる家・家財への損害を補償するための保険です。
保険のプランによっては風災や雹災（ひょうさい）、雪災による被害をカバーするものもあります。
天窓の雨漏りが補償の対象である場合、補修には火災保険が適用されます。
特に天窓のガラスの割れやパッキンの損傷は、風災が関連しやすい損害です。
風災と認定される強風は、一般的に「風速が20m/秒」以上の風とされています。
台風や春一番など天災が原因で天窓が破損し雨漏りしている場合、補償の対象となる可能性が高いです。
天窓（トップライト）の雨漏りで火災保険を利用するときの注意点
火災保険を利用するときにはいくつか注意点があります。
・損害が免責金額を超えていなければ保険はおりない
・火災保険の申請期限は3年間
・経年劣化が原因だと火災保険の対象外
火災保険の利用を考えている方は参考にしてください。
損害が免責金額を超えていなければ、一般的に保険はおりません。
免責金額は保険請求するときの自己負担金です。
たとえば、免責金額を20万円に設定すると損害額が20万円を下回った場合に自己負担金が発生します。
補償内容や免責金額は加入している保険会社により異なるため、事前に内容を確認しておくことがおすすめです。
火災保険は3年以内に申請しないと、補償を受けられないケースがあります。
被害を受けたらいつでも保険金を請求できるわけではありません。
天窓が雨漏りしている原因を突き止めて、火災保険が適用されるか知る必要があります。
雨漏り調査や保険の申請には時間がかかる場合もあるため、余裕をもって業者へ相談してください。
風雨や紫外線など経年劣化が原因の場合は、火災保険の適用外です。
火災保険は、自然災害による雨漏りと認められた場合にのみ適用されます。
常に外的ダメージを受けている天窓は劣化が避けられません。
自然災害による雨漏りだと断定するには専門業者による点検が必要のため、異変に気づいたらすぐに点検依頼をするのがおすすめです。
雨漏りの原因となりやすい天窓ですが、屋根に窓を取り付けることでさまざまなメリットがあります。
天窓の主な役割とメリットは下記の通りです。
・採光しやすくなる
・風通しを良くする
・開放感を出す
・光熱費の削減につながる可能性がある
家の屋根に天窓を設置する必要性について解説しますので、天窓を取り付けるかどうか迷っている方は参考にしてください。
天窓を取り付けると採光しやすくなり、室内の奥まで日差しが届きます。
壁に設置されている窓からは、光が横一方向からしか差し込まないため、日中でも薄暗く感じる場合があります。
そこで天窓を取り付ければ上部から日が入り、部屋全体が明るくなるのです。
天窓からの採光は建物や木などに障害されることもなく、室内の奥まで日差しを届けられます。
日差しを取り込むことで部屋全体を温められ、室温を上げられるのもメリットです。
屋根に開閉式の天窓を取り付けると、室内の換気ができるのもポイントです。
屋根に窓を設置することで風の流れができ、部屋の空気を換気できます。
湿気やにおいが室内にこもるのを効率的に防げるので、快適な住環境を目指しやすくなるのがメリットです。
天窓は屋根に付いているため、周囲の視線を気にせず換気ができます。
隣家との間隔が狭かったり住宅が密集していたりすると、プライバシーの問題があり窓を開けづらいものです。
天窓はプライバシーを気にせず、好きなときに窓を開け換気できます。
屋根に天窓を設置することで家の中から空を見られ、室内が開放的になるのも魅力です。
外部とのつながりができることで、空間を広く感じられます。
天井が高く感じられたり部屋の中に自然光が拡散したりする点も、天窓が部屋を開放的に見せる要因です。
天井に窓があることで視線が上に向けられ、室内の圧迫感を減らせます。
また、屋外に出なくても空の様子を確認できるため、天候をチェックできるのもポイントです。
天窓を設置すると日中に日光を効率的に取り入れられるので、照明の使用時間を抑えられます。
窓を開けることで通気性がよくなることも、省エネのポイントです。
一般的に天窓による換気は、普通の窓に比べると最大4倍程度の通気量を確保できるとされています。
効率的に新鮮な空気を取り入れ室内の熱気や湿気を外に逃がせるので、エアコンの使用頻度を減らせることがあります。
春や秋は気候が穏やかなので、天窓を開けることで快適な室温を保ちやすいです。
天窓は室内を明るく開放的にしてくれる設備ですが、下記に挙げる注意点もあります。
・室内が暑くなりやすい
・雨音が響く
・ソーラーパネルの設置枚数が減る
天窓の設置を検討する場合、上記の注意点も理解しておくことが大切です。
それぞれの項目を具体的に解説するので、ぜひ参考にしてください。
夏場の直射日光が天窓を介して差し込むと、室内が暑くなりやすいです。
場合によっては、強い日差しが当たる部分の床材が変色することもあります。
エアコンを使用しても室内を冷やしにくくなり、電気代が高くなりがちです。
天窓からの日差しを対策するには、天窓用のカーテンやサンシェードをつけるのがおすすめです。
新築時やリフォーム時であれば、遮熱機能のある天窓を選ぶと室内が暑くなるのを防げます。
遮熱機能のある天窓は、国や地方自治体の補助金を利用できる場合があります。
自治体の窓口や業者に、申請の可否を事前確認しておくことが大切です。
天窓のガラスに雨が当たると、雨音が響くことがあります。
特に大雨や暴風雨の場合は雨の勢いが増し、雨音が大きく聞こえがちです。
普段から賑わいの多いリビングやダイニングでは、雨音がさほど気にならないかもしれません。
しかし寝室や勉強部屋など静かな環境を維持したい部屋では、天窓から聞こえる雨音がストレスになり得ます。
天窓の設置箇所は、雨音の影響を考慮して音が気にならない場所を選ぶのがおすすめです。
既に天窓を設置している場合は、ブラインドやスクリーンをつけることで雨音を和らげられる場合があります。
天窓を設置するとソーラーパネルを取り付けられる面積が狭くなり、発電効率が悪くなりがちです。
天窓の数や配置によっては、ソーラーパネルの設置枚数が大幅に減ることもあります。
ソーラーパネルをできる限り多く設置したいと考える方にとって、天窓の設置は不向きかもしれません。
天窓と太陽光発電のメリットを効率よく享受するには、天窓の最適な設置箇所を事前に検討しておくことが大切です。
天窓の種類には、大きく分けて下記があります。
・開閉式、固定式（フィックス）
・手動式、電動式
・IoT式
以下ではそれぞれの種類を具体的に解説します。
天窓には大きく分けて、開け閉めができる開閉式と採光に特化した固定式の2タイプがあります。
開閉式は室内の通気をよくするのに役立つので、多くの人に選ばれるタイプです。
固定式は開け閉めができませんが、開閉式に比べると費用を抑えられる傾向にあります。
固定式はサッシ枠に隙間が生じない構造のため、雨漏りしない天窓と捉えられがちです。
しかし屋根に穴を開けて設置していることには変わりないため、漏水のリスクを完全に避けられるわけではありません。
開け閉めできる天窓にはレバーなどで開閉する手動式と、リモコンで操作する電動式とがあります。
高い場所にある天窓の開け閉めを手動で行う際は、竿状のフック棒を用いて行います。
電動式の天窓は開閉に負担がなく、センサー付きのものであれば天候に応じた自動開閉が可能です。
ただし設置には別途、配線工事を行う必要があります。
ソーラーバッテリーを用いた電動式であれば、設置時の配線工事は不要です。
電動式の中でも最新の技術を用いているのが、IoT式の天窓です。
IoTとはインターネットを介して物同士が相互に接続され、データのやり取りや連携を行う技術を指します。
IoT式の天窓では、スマートフォンやタブレットからの多様な操作が可能です。
起床時間や就寝時間を設定して生活リズムに連動させたり、天気予報に連動して自動的に開閉できたりするものもあります。
スマートフォンがあればどこにいても操作できるので、時間を有効活用したい方や忙しく過ごす方にもおすすめです。
天窓（トップライト）の耐用年数とメンテナンスの目安時期
経年劣化する天窓の耐用年数は20〜30年です。
天窓が設置されている状況によっては20年ももたずに劣化したり、反対に30年以上使用できたりする場合もあります。
メンテナンスは10〜15年に1回の目安でおこないます。
早めに劣化がわかれば早急に対応できるため、メンテナンスをとおして雨漏りしていないかの確認が重要です。
雨漏りを未然に防ぎ、住宅全体を守るためにも10〜15年に1回はメンテナンスする必要があります。
天窓の機能を長持ちさせるには、下記の心がけが重要です。
・こまめな掃除
・雨樋の点検
・定期的な点検
それぞれ詳しく解説します。
天窓のこまめな清掃は、ガラスの傷や汚れを防ぎ透明度を維持するうえで大切です。
研磨剤は使わず、水を染み込ませたスポンジなどで丁寧に拭きましょう。
ただし、雨漏り修理のDIYをおすすめしないように、高所作業は危険がともなうため掃除には細心の注意が必要です。
手の届く範囲で掃除し、無理におこなわないようにしてください。
雨樋は天窓と関係がないように見えますが、雨樋の詰まりにより雨水が適切に排出されなくなると天窓の水はけも悪くなります。
天窓周辺にゴミが溜まった際と同様、雨水の逆流によって屋根の内部に雨水が浸入するリスクも高まります。
雨水がスムーズに流れ出るよう、雨樋の点検は定期的に行うことが大切です。
高性能な天窓でも、経年によりシーリング材から劣化し始める傾向があります。
実際に雨漏りが起きていなくても、天窓の状態を確認するために数年ごとの定期的な点検は必要です。
室内への被害がなくても屋根裏や下地材、外壁内部などに浸水している場合があります。
天窓の機能を長持ちさせるために、適切なタイミングで点検や補修を行いましょう。
天窓（トップライト）が雨漏りしたら専門業者へ修理を依頼しよう
